準備万端な人たちのこと【幕間きみここ】

2024年3月9日土曜日

★幕間きみはここに

t f B! P L

こんにちはー。

今回は、現行のお話シリーズ「きみは、あしたもここにいる(幕間)」の最新話を保存したいと思います。

なんかもぅ、進みが遅すぎて「大丈夫なのだろうか……。ちゃんと終わるの、この話……?」というビミョーなオソロシさを感じるのですが、まぁ締め切りのあるモノではないですし、楽しみながらハンナちゃんたちの冒険を見守っていこうと思います。

「亀の歩み」すぎて「前からときどき見てるけど、前回のお話なんか忘れたよーーー!!」という方もいらっしゃるかな……?

と思ってしまったりもするのですが(前からご覧いただいてる皆様も「きょうが初めてだよー!」と仰る皆様も、ありがとうございます!)もしよろしかったら前後の流れとか気にせず、なんとなーくフワーッとお話の雰囲気を流し見して頂けたら、とても嬉しいです。


……そして、ハイ!
今回も定型のご挨拶を。

このお話は、プレイ記録をお話仕立てにしたものではありません。こちらは、おもにシムたちのポーズ画像を挿絵にして、うちの世界独自の設定なども盛り込んでストーリーが展開していく「シムズ小説」とでも呼べそうなシロモノです。ぺこり……。


というワケで、
星空シムズ年代記より「きみは、あしたもここにいる(幕間)」
それでは、本日もまいりましょう!

第一の話(その5)




準備万端な人たちのこと


エヴァーブルーからの電話があった夜が明け、新しい日がやってきました。

ハンナが起きぬけに庭に下りていくと、牛小屋のまえに人影がありました。




ハンナ「ティモ・フォーン!

ハンナは自慢の声量を惜しみなく発揮しながら駆けていき、寝間着のままティモにとびつきました。




ティモ「よう、ハンナ!来たよ!

ハンナ「いつのまに着いたの。来てたなら、ハーモニカを吹き鳴らしてくれりゃよかったのに!そしたらあたしはハト時計のハトみたいに目を醒まして、おおいそぎでとびだしてきたよ!」

ティモ「まだ六時だぞ。おれが着くのが早すぎたんだ。外から見た限り、みんなまだ寝てるようだったし、気持ちよく夢見てるときにたたき起こすワケいかないだろ」

ティモ・フォーンは、ハンナと婚姻関係を結んでいる男です。
事情があってハンナは海で、ティモは森で暮らしていますが、こうしてたがいを行き来することはよくありました。

ハンナ「そりゃあ、あたしがティモの立場でもそう思うのかもしれないけれど、まぁいいや。ティモが無事に到着してよかった。ドングリも来てくれてありがと!」




???「ティモくん、来てくれたのね!」

ハンナとティモが振り向くと、ソニアがポーチの階段を駆けおりてくるところでした。




おはようございますティモくん、とソニアはまず丁寧に言って、ハンナに向き直りました。

ソニア「びっくりしちゃった。ハンナちゃんがティモくんを呼んでたなんて、わたし、ちっとも知らなかったから。これからティモくんちに電話しなきゃと思ってたの。ティモくん、急に駆けつけてもらって大変じゃなかった?」

ティモ「ぜんぜん。問題ないよ」

ハンナ「ゆうべエヴァーブルーから電話があったあと、あたし、ブルドーザーなみの勢いでティモに電話して【灯台荘を手伝ってほしい】って言ったんだ。こんなハヤブサみたいなスピードで援軍に来てくれるとは思ってなかったんだけど」

ティモ「灯台荘に事件が起きたとなりゃ、おれはいつでもどこへでも助けにいくよ。それがおれの役目だからね。……ハンナから電話をもらってすぐに検索したら、深夜の高速便の座席が一個残ってたんだ。流れるように席をおさえたおれのマウスさばきのみごとさと言ったら、ハンナやソニアにも見せたかったね」




ティモ「まぁそれはともかく、エヴァーブルーが見つかったならよかったよ」

ハンナ「あたしもソニアねえさまも、とりあえず胸をなでおろしてる。ティモ、エヴァーブルーから連絡があったことは、落ち着くまでナイショにしてほしい。いまはまだ、この事件がどう転がるのかわからない」




ティモ「わかってるさ。そのかわりというワケじゃないけれど……なんか食いモノもらえる?おれはね、道中飢えないように、抜かりなくエナジーバーと動物クラッカー食いながら来たはずなんだけど、なんだかハラが減っちゃった」

ソニア「あっ、ごめんね」

ハンナ「入って。朝ごはん作る」


ソニア「と、いうわけで」

ソニア・ブレイクは「長女」としての責任をはたし、ひととおりの説明を終えました。




ソニア「コハクちゃんには今夜、ティモくんといっしょにお留守番をしてもらいたいの。ハンナちゃんとわたしがサンマイシューノからもどってくるまで、おとな代表として、ティモくんが灯台荘についていてくれることになったんだ」

ソニア「でも、それはわたしたちおとながあわてて決めてしまったことだから、コハクちゃんの意見も聞きたいの。コハクちゃんは今夜のお留守番について、なにか望みがある?たとえば……なんだろう。お留守番のまえにアイロンをかけてほしいお洋服とか、ぜひとも言っておきたい文句とか、お留守番のあいだに食べたいから、なんとしても用意してほしいおやつ……とか……?」

用意してほしいおやつ、のところでソニアの声が小さくなったのは「コハクが食べたいもの」を用意したいと思っても、ソニア自身は料理がひどく苦手だという致命的な弱点があったからでした。ハンナが目配せして(大丈夫、なんでも作るよ)と、うけあいました。

コハク「…………。ううん、ほしいものはない。ティモがいるなら、それでいいよ」

ティモ「嬉しいこと言ってくれるね。おれにできることなら、頼ってくれよ」

コハク「うん。…………」

ティモ「…………?ほんとに頼れよ、もしよかったら。ハンナ、悪いけどそこの醤油とってくれるか」

ハンナ「ほい。……あ、ちがった。こっちはソースだ。ねえさま、おねがい。そこのお醤油とってほしい」

ハンナ「……ねえコハク、言いたいことがあるときは、おとなの隙を突いてでも言うんだよ。ときどき、おとなを黙らせてでも食らいつく必要があるんだ。あたしは子どもの頃、それで後悔した。そして、あたしの当座の考えはこうだよ」

ハンナ「ごきげんを取り結ぼうとしてると誤解してほしくないけれど、きょうはコハクにとっても風変わりな日になるから、コハクは今夜、好きなだけ夜ふかしして本を読んだり、ゲームしたりしていいと思う。コハクはたしかに子どもだけど、そういうおとなっぽい夜があってもいいと思うんだ。ま、ゲームの気分じゃなかったら、しなくてもいい。実際的な話、ティモじゃ、充分な対戦相手にならないかもしれないし」

ティモ「コハクは強いからなぁ。コハクって、灯台荘でいちばんゲームがうまいだろ?」




コハク「うーん……まだまだだよ。セカイには上がいるもん。でも、コハクはこれからおとなになるから、もっと強くなる……と思う」

ソニア「ふふ、コハクちゃんはきっと、次のスラニ大会小中学生の部で優勝できるよ。これもごきげんを取り結ぼうとしてるわけじゃなく、言ってるんだよ?」

コハク「そうかなぁ」

ソニア「そうだよ。ハンナちゃん、ハンナちゃんが焼いたパン、おかわりしてもいいかな」

ハンナ「あ、いいよ。好きなだけ持っていって。カウンターのうえのかごに、あと六つ入ってる」


ハンナがお皿を洗い、洗い終わったお皿をソニアが一枚ずつ拭いていると、神妙な顔をしたコハクがやってきました。

コハク「ソニアおねえちゃん、ハンナおねえちゃん、お願いがあるの」




ソニア「うん?」

ハンナ「どしたの?」

コハク「……コハク、きょう学校を休みたい。おねえちゃんたちふたりがエヴァーブルーおねえちゃんに会いに行って、そこでなにが起こるかわからないような日に、落ち着きはらって勉強したり、みんなと追いかけっこしたり、お弁当食べたりする気持ちになれない」

ソニア「あぁ……そうだね」

ハンナ「そりゃあそうだ。コハク、もっともだよ」

ハンナはなんだか、俄然生き生きとしてきました。

ハンナ「ねえさま、どうだろ。こんな日に平気な顔してヌラーッと学校で勉強してるなんて、ヒトの心を持ち合わせてないつまらないやつがやることだ。きょうは学校じゃない場所に身を置いて、コハク自身がほんとうにやりたいことをやる日なんだよ

ソニア「ハンナちゃん、落ち着いて。……コハクちゃん、コハクちゃんはきょう学校をおやすみしていいと、わたしも思います。でも、ただおやすみするだけじゃダメ。ただ遊んでるだけだったら、おやすみは許可できません。おやすみしたとしても、おうちでちゃんとお勉強できる?きょうの分の計算や書き取り、おうちでできる?」

ハンナが「うぇー」と、つぶれたカエルみたいな声を出しました。それはそれとして、コハクは現実的に考えて「計算と書き取りをやろう」と決めました。

コハク「うん、勉強する」

ソニア「わかった。島長(しまおさ)さまに【欠席します】って電話するね?」

コハク「エヴァーブルーおねえちゃんのことはナイショにしといて」

ソニア「うん、そうだね。あ、でも、それじゃあどんな理由でおやすみすることにしようか……」

コハク「コハクがゆうべ食べた牡蠣にあたったって言って」

ハンナ「うわぁコハク、やるね。でもその必要はない。灯台荘の梯子がコワれたから、朝から一家総出で木材とクギを買いにいかなきゃならない、ってことにしよう」





そんなわけで、小学校への連絡も無事に済ませて(あとから聞いた話によると、ソニアが島長さまに電話したとき、コハクはかなりドキドキしたそうです)ハンナとソニアがサンマイシューノに向けて出発する時間になりました。




コハク「行ってらっしゃい」

留守をあずかる者の責任感をにじませて、きりりとしたコハクが言いました。

ティモ「気をつけてな。ハンナ、財布落とすなよ?」

ハンナ「うむ、行ってくる。携帯電話も落とさないようにするし、充電器も持ったし、もしものときのテレフォンカードもあるし、ソニアねえさまもあたしもがんばってくる。なにをがんばるのかは……まだわからないけれど」

ソニア「ハンナちゃん、大丈夫だよ?とりあえずいまは、十一時のバスに乗ることを考えよう?」

ハンナ「うん。コハク、ティモ、最終確認。サンマイシューノで買ってきてほしいものとか、ある?」

ティモ「いや、おれは別に」

コハク「コハクたちのことはいいから、エヴァーブルーおねえちゃんをよろしくね!……ケントウを祈る!」

ハンナ「健闘を祈る!じゃ、ねえさま、行こう。ティモも、コハクと灯台とどうぶつたちをよろしく。レモネードもクゥも、行ってくるね!」





ハンナとソニアが小舟に乗りこむと、コハクはふいにためらいを見せ、思いだしたように叫びました。

コハク「……おねえちゃんたち!やっぱりコハク【キャラバンの少女】の最新刊がほしい!サンマイシューノの本屋さんにあったら買ってきてほしい!」

ソニアが限りないやさしさをにじませてほほえみ、ハンナは目をみはって、はじけるような笑い声をあげました。

ハンナ「第十八巻だね!あたしも読みたいと思ってた。了解!」

コハクの姉たちを乗せた舟は、エメラルド色の海に勢いよく漕ぎだしていきました。




つづきます!


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