夜明けまでの百時間

2021年3月24日水曜日

★グリフィンと欠落の姉妹編 マジカル後継者世帯

t f B! P L
こんにちはー。

今回は、また「グリフィンと欠落の姉妹編」ですー。

マルボロ少尉は部下たち(グリフィンとムーア)に、不幸な運命に見舞われたダンサー……「イナ・ポートランド」のことを語ります。彼女が所属していた劇団に関する不穏な情報、彼女のパフォーマンスについての批評、ネットで見つけた「彼女の初舞台に関する、悪意ある書き込み」のことなどを。

マルボロの興味とそれに基づく調査は、その後どこへ向かったのでしょうか……

それでは、本日もまいりましょう!
(今回、ちょっと長いです……!)



マルボロ「肝心の【イナ・ポートランドの行方】については、しっぽの先さえ掴めぬままだった。わたしが手に入れたのは、かの劇団が金策のために量産したという、彼女のブロマイドだけ。策は尽きたかに見えた」


グリフィン「…………」


ムーア「…………」

マルボロ「……ここに、そのブロマイドがある。見るか」

マルボロは胸ポケットに手を入れて、小さな写真を取り出しました。


…………。
…………。



ムーア「あ、確かに……調査の最初に見せられた写真と同じ、あの子だな。……というよりこの雰囲気、すげえ好みだわ。いい女になってたんだな」

グリフィン「…………」

マルボロ「わたしはこの写真を手に、わたしが拾った子供の顔を見ながら考えた。写真のイナ・ポートランドと目の前の子供は、確かに似ているように思える。この子供が【ポートランド邸】の前に立っていたことを考えると、両者が無関係と考えるのは不自然に思えた」


マルボロ「……とはいえ、この時点では【ダンサーであるイナ・ポートランド】と【ポートランド邸】の間になにか繋がりがあるのか、それすらわかっていなかった。偶然に同名、という可能性も考えられる。繰り返すが、ありふれた名だ。港町にルーツを持つ家系には、とくに多い……」


マルボロ「ある朝、子供の部屋を訪れたわたしは、彼女がいつもと違う行動をとっているのを見た。いつも孤独な目をして座っていた彼女が、半ば立ち上がり、歌を口ずさんでいた」

少女「踊る娘はさらわれたー、踊る娘はさらわれたー、オオカミにキスをされたのさ、ふたりは遠い霧のなか……

マルボロ「……わたしがそこにいることに気づくと、彼女は歌うのをやめて表情を消し、置物のような子供に戻ってしまった」


マルボロ「だが、わたしにとっては、それで充分だった。歌は、この幼児が既に成人しているか、少なくともそれに近い年齢であることを……おかしな言い方だが……示していた。あれは北方地方の古い民謡で、近年では急速に廃れている。ある統計によれば、中学生の九十六パーセントが北の民謡に触れたことがない、ともいう」


少女「オオカミにキスをされたのさ……

マルボロ「おなじ日、高台のポートランド邸について情報収集していたチームから報告が届いた。かの家庭には確かに、イナ・ポートランドという名を持つ娘がいる。しかし数年前に家を飛び出し、一度も帰っていないようだ、生きていれば二十二歳になる……と」

マルボロ「……あとは、きみたちの知る通りだ。わたしはきみたちに、ポートランド邸の娘の情報……【イナ・ポートランドの遺伝子情報のサンプル】それが無理なら【彼女の親族の遺伝子情報】を入手するよう、指示を出した。念のため、二十二歳の身体を持つイナ・ポートランドが、既にこの世に生きていないことも確認せよとも言った」

マルボロ「おかしな指示を出していると自覚していたが、もしどこかに二十二歳のイナが生きているとすれば、すべてはわたしの思い過ごしということになる。それもまた、あり得ぬことではない」


マルボロ「そしてきみたちは、わたしの期待に応えてくれた。スノウフイールはイナの遺伝子情報に加えて、彼女の筆跡を持ち帰ってくれた。わたしが拾った子供は【意味のない、拙い文字列】を書いて遊ぶことがあったから、これは役に立った」

マルボロ「ムーアは、イナ・ポートランドの生育歴を聴き取ってくれた。これは彼女の足取りを辿るうえで、今後大きな力になるだろう。……霧は晴れた」


マルボロ「遺伝子情報と筆跡が示した事実……わたしが拾ったこの子供こそが、ポートランド邸の娘。ウィロークリークで初舞台を踏んだ、イナ・ポートランド。とつぜんの運命によって劇場を追われた、あわれな踊り子だ」

グリフィン「…………」

ムーア「…………」


マルボロ「彼女が、目を醒ましたようだ」



そう言われてもグリフィン・トワイライトの意識は浮上せず、まだ【マルボロ少尉が聴かせた物語】の底に沈んでいました。

少尉が話していたのは、三十分ほどの時間だったはずです。たったそれだけの間に【グリフィン自身がイナを見失ってからの年月】が、渦を巻いて通り過ぎていきました。彼は物語の苦みを感じ、それを呑み込み、判断しました。


グリフィン「マルボロ」

マルボロ「なんだ」

グリフィン「彼女と話したい。イナ・ポートランドと」

だが、会って何を話す。グリフィンは、自分に問いました。何を話すというんだ。ふたりの間に、何が残ってるというんだ……。

意志の強い彼の目許に、心のなかの迷いが表れることは……ついに、ありませんでした。

つづきます……!


※撮影上の都合により、今回からマルボロ少尉の上着が替わっています。話し続けてるうちに暑くなって、上着脱いだんだと思います……※

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