そして楔は打たれる

2021年7月22日木曜日

★グリフィンと欠落の姉妹編 カー家 マジカル後継者世帯

t f B! P L
こんにちはー。

本日(2021年7月22日)2回目の更新です。
今回はまた【グリフィンと欠落の姉妹編】ですー。

ロイヤルはついに、兄・グリフィンが胸に秘めていた思いを知りました。兄が女性に対して控えめに振舞い、女性と距離を置きたがるのは、いつか来る兄自身の終末を見定めていたから。消滅を宿命づけられているグリフィンは、そんな自分が妻を娶れば【消滅後】に妻が過酷な人生に見舞われると考えていたのです。

結婚相手と思い定めるような女性が現れぬよう、グリフィンは注意深く行動している……

その事実に、ロイヤルは激しいショックを受けます。そして日は沈み、お買い物に出かけていたシャーロッタが帰宅しました……

それでは、本日もまいりましょう!



その夜、ロイヤルは熱を出しました。


シャーロッタ・ニュームーンはロイヤルに熱いハーブティーを飲ませ、ぐっしょりと汗をかいた身体を拭いてやり、献身的に尽くしました。

一段落して、彼女が「もうひとりのあるじ」の様子を見に行くと……


グリフィン「……眠ったか

シャーロッタ「はい、ロイヤル様は大丈夫でしょう。おカゼという訳ではなさそうですし、たっぷりお休みになればお元気になられるはずです」

グリフィン「……そうか」


シャーロッタ「…………。何か、あったのですか?」

昼間、シャーロッタの留守中に兄弟の間に何が起こったのか……彼女は控えめに知りたがりました。日頃、兄弟の様子をよく見ている彼女にとって、ロイヤルの発熱が【心】に起因していると見抜くのは、たやすいことでした。

グリフィン「…………」

グリフィンはいつもの冷静さを保っていて、その感情は読み取れません。お世話係たる精霊は、限りなく優しい声で、


シャーロッタ「……シャーロッタにも話しにくいことですか?ムリにとは言いません……」

グリフィン「いや、言う」

彼が遮るように告げたのは、逡巡する彼自身を断ち切るためでしょうか?

グリフィン「夕方、話す必要のないことをロイヤルに話した。あいつが倒れたのは、それが原因だ。あいつに負担をかけ過ぎた」

シャーロッタ「……何を……?


グリフィン「おれの個人的な問題を打ち明けた。話そうと決めた自分が愚かだったとは思わない。だが、そこまで話すべきじゃなかったのは事実だ」

内面の見えにくい表情は相変わらずでしたが、グリフィンの声には苦みのようなものが混じっていました。

シャーロッタはなんとなく、この若い主人が弟君と【呪い】について話し合ったのではないかと感じ取りました。そこで何か……おそらくは、兄君から弟君に対して……決定的な発言があったのではないでしょうか。


シャーロッタ「……グリフィン様。グリフィン様は、ご自分を責める必要はないのです。ロイヤル様もまた、そうであるように」

グリフィンは何も言いませんでした。

シャーロッタ「ロイヤル様が体調を崩されたことについて、それだけでなくロイヤル様の人生に対して、グリフィン様が責任を負う必要はありません」


シャーロッタ「むしろグリフィン様は、心のなかにある重荷のことを、言葉にしてお話しになったほうが良いのです。言葉は変化をもたらし、癒します。ロイヤル様やシャーロッタにお話しになりたくなければ……どなたか、信頼できるお方に」

そう言ってからシャーロッタは、悲しげに唇をゆがめました。みずからを厳しく律するこの主人に、そんな相手が……心から信頼し、重荷を分かち合える友人が現れることはあるのでしょうか?

あの遠い雪の日、あのビルディングの谷間の都会(まち)で、主人はついに友人を見つけたかに見えました。それは、シャーロッタの願いが叶えられた瞬間でした。けれど、あの友人は……彼女はすぐに去ってしまった。

この特殊な生い立ちを持つ主人を【心の底から理解できる友達】は、それでも世界のどこかに存在していて、出会いを待ってくれているのでしょうか?


グリフィン「心配いらない。今でも充分だ

結局グリフィンは、シャーロッタが差しのべた手を取ろうとはしませんでした。彼はただ凛々しい主君の顔をして、安心させるようにほほえみました……



部屋のなかでは、状態の落ち着いてきたロイヤルが、身を起こしていました。彼は、夕方の兄との会話を繰り返し思い出していて、兄のことを考えていました。


ポーラスター「グリフィン兄さんは、苦労しすぎたんだよ……

ずっと前、姉が兄について語った言葉が、ロイヤルの胸に蘇りました。

ロイヤル(ポーラスター姉さん……、姉さんが正しい

彼は、ひどく静かな心で認めました。

ロイヤル(おれはずっとグリフィンのそばにいて、おれが一番グリフィンを理解してると思ってた。おれがグリフィンを支えてるとさえ思ってた。でも、そうじゃない)


ロイヤル(グリフィンの心のなかには、誰も手が届かない扉がある。扉にカギが掛かってるのではなく、ただ到達できない高みにあって届かない。決して肩代わりはできないけれど、せめて共に歩みたい。……おれはもう【グリフィンにはムリがある】なんて言わない。おれはただ隣にいて、グリフィンが歩む道を、永劫憶えていようと思うんだ

そののちロイヤルを永く支配し、ロイヤルが人生をかけて登ることになる険しい山道は、こうして見出されたのです。

星がよく見えて風のない、ストレンジャービルの夜でした……

つづきます!


Thanks to all MOD/CC creators!
And I love Sims!

web拍手 by FC2

にほんブログ村 ゲームブログ ザ・シムズシリーズへ
にほんブログ村

このブログ内を検索

アーカイブ

ラベル

【Terms of Use】 (1) 【あの時ハナシの裏側で】 (4) 【ある日どこかで】 (106) 【サブデータ】 (5) 【プレイ日記】 (88) 【プレイ日記2020】 (157) 【プレイ日記2021】 (28) 【プレイ日記2022】 (16) 【プレイ日記2023】 (33) 【プレイ日記2024】 (24) 【プレイ日記2025】 (13) 【プレイ日記2026】 (2) 【配布物】 (69) 【物語のカケラ】 (26) 【夢想編】 (11) ★ガレ編 (14) ★グリフィンと欠落の姉妹編 (81) ★サンマイシューノの兄弟編 (6) ★ヨルの秘密編 (7) ★ロイヤルと裸足の魔女編 (88) ★幕間きみはここに (14) 31の質問 (1) 31の質問回答編 (2) Britechester (12) CASの話 (36) CC作成メモ (32) MODメモ (34) POSEメモ(自作) (6) POSE置場(自作) (50) SS撮影 (111) StrangerVille (23) いろいろな世帯 (23) ヴァトーレ家 (9) ウィンター家 (21) エンバー家と縁者たち (7) おじガール世帯 (11) カー家 (95) チョン家 (9) ドレス少年世帯 (20) ナカマたちの世帯 (2) バルクリ家 (8) フォーン家 (2) フォーン家(A) (25) フォーン家(B) (22) プレシャス・トゥ・ヒロインズ (37) ベーア家 (60) マジカル後継者世帯 (348) マジカル旅人世帯 (47) マジック賢者世帯 (10) ミナキ家(子) (146) ミナキ家(親) (17) 過去編 (14) 閑話 (49) 御挨拶 (1) 登場人物 (16) 未分類 (24) 目次 (2) 旅人チガヤの二万マイル (2)

シム人気投票やってます

QooQ