前記事でもお話ししましたが、本日……というか、日付の上では昨日(10/11)うちの環境では「PCのお引越し」をしておりました。今日まではノートPCでシムズを遊んでいたのですが、今日からはようやくデスクトップのゲーミングPCになります。ゲーム環境が変化したため、今日から急に画像(SS)の見え方が変わってしまうと思うのですが、そんな事情ですのでご容赦いただければと思います。
さて、本日はまた「ニカラスが引越してきたお話」の続きです!
ある晴れた月曜日に、スラニの灯台荘にひとりの少年がやってきました。綺麗なものを好み、ドレスを着たその少年の名前はニカラス。列車や船を乗り継いで、スラニ諸島に移り住んできたのです。ニカラスは旧知のハンナちゃんやソニア姉さまとの【再会】を喜びますが、そこにガレくんがやってきて……
それでは、本日もまいりましょう!
*
ニカラス「ぼくはニカラス。歳は十九歳。今日からスラニの一員です。ずっと昔に天国に行った、ぼくのおかあさんのおうちに住むんです。そしてぼく、この島で、ぼくの【魂の片割れ】を捜すんだ!もしかしたらあなたが、ぼくの片割れかもしれないね?」
ニカラスの個性的な挨拶に、ガレくんはちょっぴりびっくりしたようでした。間の悪い沈黙が生まれました。
ソニア「……ハンナちゃん、ニカラスにブランコを見せてあげたら?ニカラス、灯台荘に新しく、可愛いブランコを作ったのよ。よかったら、乗り心地を試してみて?」
ソニア姉さまがとりなすように、さりげなく提案しました。
ニカラス「うわぁ、ぼくがブランコ大好きなこと、憶えててくれたんだね!ハンナちゃん、案内してくれる?」
ニカラスは無邪気に、面白そうな話に飛びつきました。
ハンナ「いいよ、行こう!荷物はそこへ置いたままでいいからさ」
ニカラス「うん!あ、ガレくんも行く?」
ニカラスが、にっこりと手を差し出しました。
ガレ「えっ」
すっかり友達になったみたいに話しかけられて、ガレくんは動揺したようでした。ガレくんは元々、人(シム)との間に距離を置くタイプの男の子なのです。
ガレ「……ぼくは、いいです。ウチに間違って届いた荷物のことについて、ソニアお嬢様と話をしなきゃ。どうぞ楽しんできて?」
ニカラス「そっか、残念。また一緒に遊ぼうね?」
ハンナちゃんとニカラスが小鳥のようにおしゃべりしながら出ていくと、お部屋はしんとなりました。
ガレ「……良い少年ですね。ちょっと不思議な子でもあるけれど」
ガレくんの口調は、ニカラスの人懐こさを羨ましがっているようでもありました。
ソニア「……あの子は、ミナキ家の遠縁なの。ミナキの始祖が、踊り子クスク・ミナキだということは知っているよね?ニカラスは、クスクの妹コハナ・ミナキの子孫にあたる子。コハナの家系は歴史に埋もれ、その血は絶えたとも考えられていたの。でも十二年前、あの子と、あの子のおかあさんが見つかったの」
ガレ「ミナキの始祖の兄弟……つまり【枝の六人兄弟】ですね。英雄ライオネル・トワイライトの弟妹たち……」
ソニア「うん。ニカラスのお母様は、十二年前すでに重いご病気を患ってた。そして、ハンナちゃんのおかあさん……フリーダお義母(かあ)さまの薦めで、気候の良いスラニに転地した。ニカラスのお母様は、ニカラスと一緒に幸せに暮らした。でも、まもなく亡くなったのよ。ニカラスはその後、いろいろあって都会に移ったの。そのあたりのお話は、ニカラス本人に聞いてね?そして今日、あの子は子供時代を過ごしたおうちに戻ってきたの」
ガレ「……みんな、いろいろあるんですね。ぼくだけじゃないんだ……」
自身も複雑な環境で育ったガレくんが、ぽつりと言いました。ソニア姉さまは、あたたかくほほえみました。
ソニア「ガレくんとニカラスは、友達になれると思うよ?」
ガレ「……そうかな。そうだといいとは思うけど。友達ができるのは、良いものですから」
ガレくんは、ちょっぴり寂しい声音で言いました。
一方、お庭のブランコでは……
ニカラス「ハンナちゃーーーん!」
ハンナ「何ーーー?もっと強く押そうかーーー?」
ニカラス「ううん、それはいいの!あのね、コハクちゃんが小学校に行ってるのはわかったけど、ブルーちゃんは……!?飛び級で大学を卒業したんだよね?まだ、ブライトチェスターから戻ってこないのー?」
ハンナ「あー……。エヴァーブルーはねぇ……」
さしものハンナちゃんも、ちょっぴり困った顔になりました。
エヴァーブルー・ブレイク。二十一歳。
かつてはこの灯台荘に暮らしていた、ミナキ家の「三女」です。
ハンナ「ブルーはねぇ、またどっかに遁走しちゃったんだよねぇ……」
ニカラス「ふうん……?」
ここには居ない妹の顔を思い浮かべて、ハンナちゃんはニカラスに、彼女の話を聴かせることにしました……。
つづきます!
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Thanks to all MOD/CC creators!
(ポーズは、自作です……)
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