本日は、小さめのお話(一応、複数話で完結する続き物です)を保存しようかな?と思います。本来、もうちょっと先に投稿しようと思ってたのですが、準備が大体整ったので「鉄は熱いうちに打て!」ということで……。
今回のエピソードでは、うちのヒロイン・ハンナちゃんたちが暮らす灯台荘に、楽しいお友達がやってきます。遠い街から「帰ってきた」その人の正体とは……?
それでは、本日もまいりましょう!
*
とある平和な月曜日。
スラニ諸島の【灯台荘】に、珍しいお客さんがやってきました。
???「着いたぁ!ハンナちゃん、元気かなぁ……?」
この子の名前は、ニカラス・カナーリオ。男の子として生まれましたが、フリルのドレスやサテンのリボンなど、綺麗なものが大好きな子です。
ニカラスは列車に乗り、船に乗り、ボートに乗り……今、このミニマムな離れ小島にたどり着いたのです。お天気は上々、今日はすてきな旅行日和でした。
ニカラス「ハンナちゃーーーん!ぼく、来たよーーー!」
ちょっと高めの甘い声でニカラスが呼ぶと、ぱたぱたぱた……と足音が聞こえました。
ハンナ「……ニカ!長旅お疲れさん!」
ニカラス「ハンナちゃん……!」
ハンナ「さぁ、入ってよ。それに、スラニにようこそ!あんたのおうちに行く前に、少しくらいウチに寄って行ってもいいでしょ?」
ニカラス「えへへ、勿論そのつもり」
ハンナ「トランクはそのへんに置いて。コハクは小学校に行っちゃったけど、ソニア姉さまがいるよ?……姉さま、ニカラスが到着したよー!」
ピアノのお稽古をしていたソニア姉さまは、キリのいいところで鍵盤をポロロンと鳴らして、弾くのをやめました。姉さまはおっとりと歩いてきました。
ソニア「こんにちは、ニカラス!お引越しおめでとう、だね?それに、今日からはずっと、ご近所さんだよ。楽しくしようね?おうちの準備は、もうすっかり済んだのね?」
ニカラス「こんにちは、ソニアお姉ちゃん!すてきな音色が聴こえたよ?おうちはね、管理人さんがケアしてくれて、あとはぼくの引越しを待つばかりだって、お手紙をくれたの。ふふ、ぼくはなんにもしてないんだけどね」
ソニア「集落の奥にある【ニカラスのおかあさんのおうち】は、この間見に行ったら、新築みたいに綺麗に直されてたわ。それにお庭のお花畑は、今もとっても美しいのよ?」
ニカラス「よかった!あと、相変わらず綺麗なのは、ソニアお姉ちゃんもおんなじだしね?」
ニカラスが妙なところで(それも、真面目な顔をして)妙な口を挟んだので、ソニア姉さまは噴き出しました。
ソニア「うふふ、そんなこと言ってくれるのは、昔からニカラスだけだね?」
ニカラス「本当にそう思ってるから、言うんだもん。ソニアお姉ちゃんはぼくが知ってるなかで、一番綺麗な人(シム)なんだ!」
ハンナ「ニカ、あたしは?」
ハンナちゃんがふざけて、拗ねたような声を出しました。
ニカラス「ハンナちゃんも綺麗だよ!ハンナちゃんは、美人さんって言うより【可愛い】んだ!」
ハンナ「うーん。ま、その評価で満足しようかな?」
ハンナちゃんがコーヒーを淹れて、ニカラスをおもてなししていると……灯台荘の隣人・ガレくんがやってきました。
ガレ「こんにちは。ソニアお嬢様かハンナお嬢様、居ますか?間違いでウチに【灯台荘】宛ての荷物が届いちゃって……あれ、お客様ですか?」
(間違ってガレくんのおうちに届いた荷物が、これです……)
ハンナ「あ、ガレ。こんちわ!荷物はそこに積んどいて?コーヒー飲む?……紹介するね。こっちはあたしの遠い親戚にあたるニカラス・カナーリオ。今日、スラニに引越してきたんだ!」
ニカラス・カナーリオはうさぎさんのようにピョンと立ち上がり、アップルパイを飲み込んで挨拶しました。
ニカラス「初めてお目にかかります!ぼくはニカラス。歳は十九歳。今日からスラニの一員です。ずっと昔に天国に行った、ぼくのおかあさんのおうちに住むんです。そしてぼく、この島で、ぼくの【魂の片割れ】を捜すんだ!もしかしたらあなたが、ぼくの片割れかもしれないね?」
ガレ「えっ……」
ニカラスの個性的な宣言に、ガレくんは目を白黒させています……
つづきます!
*
ニカが持っているトランクaccは、
もっく 様(Twitter)
よりお借りしました。いつもありがとうございます!
Thanks to all MOD/CC creators!
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