汝、その罠に陥るなかれ

2020年11月15日日曜日

★グリフィンと欠落の姉妹編 マジカル後継者世帯

t f B! P L
こんにちはー。

本日は、また「アーモンドちゃんとグリフィンのお話(?)」です。

【失踪した少女、イナ・ポートランドの謎を追え】

軍からの指令と依頼を受けて、グリフィンの「秘密の任務」が幕を開けました。
彼がイナの生家であるポートランド邸に潜入しようとした矢先、無神経にも(?)同僚であるムーアから電話がかかってきて……。

それでは、本日もまいりましょう!

(最終加筆修正:2023年9月28日)




グリフィン「ムーア、任務中だ。連絡にはアプリを使えとも言った

グリフィンは同僚に、静かなる雷を落としました。




ムーア「怒るなよ、スノウフイール。いま、くだんの邸宅の前にいるんだろ?」

メルヴィル・ムーアは、見透かしたように言いました。グリフィンは眉をしかめて、あたりに目を走らせました。

グリフィン「……おまえ、おれの姿が見える位置にいるのか」

ムーア「うんにゃ。おれは下の市街地にいる。情報センターの前だよ。おまえを表すドット(点)が邸宅のほうに向かっていくのを、液晶画面で見てた」

グリフィンは事情を理解して、歯のあいだから息を吐きました。オオカミのような振舞いでしたが、ため息をついただけでした。




グリフィン「……ムーア、おれに発信機を仕込んだのか」

敵意をかくす必要はないと感じたので、グリフィンはそのとおりにしました。ぞっとする低音でしたが、電話のむこうのムーアにとっては「のれんに腕押し」でした。

ムーア「まぁね。おまえさんが話の早い男でたすかるよ。……おまえが自分から連絡をよこさないのは目に見えてたから、こうして見守らせてもらっただけだ。あ、でも、ほかの電波に干渉すると面倒なことになるから、この通話が済んだらスイッチ切ったほうがいいぞ」

「悪びれない」という言葉を、ひたいのまんなかに大書したような男です。

ムーア「発信機の位置はジーンズの左のポケット、布がひだになってるところの内側だ。ボールペンの先かなにか、とがったもので黒いスイッチを押しこめ。気が向いたらまた、オンにしてくれていい」




グリフィン「……わかった」

なにが【わかった】のか自分でもわかりませんが、抗議するのも面倒なので、グリフィンはそう言いました。電話を切ったらすぐに、ポケットをひっくり返して検分しましょう。それにしても注意深いグリフィンが、いつ発信機を仕込まれたのでしょうか。

味方を監視するような愚か者は、本来なら上に報告するべきでしょう。
だが、ムーアはすくなくとも毎週二回、規律を破って問題行動を見せるタイプの男です。

「いちいち報告していたら、きりがない」というのが、グリフィンの判断でした。それにムーアはこう見えて、これまで一度も、致命的なあやまちを犯したことはありません。




ムーア「落ちこむなよ、スノウフイール。おまえは良い兵士だぜ。ただ、おれのほうがちっと長く、この稼業に染まりきってきただけだ」

なにを勘違いしているのか、勘違いしたふりなのか。

グリフィンが喋らないのは考えをめぐらせているからであって、落ち込んでいるわけではありません。けれど、それを説明するのは面倒でした。

グリフィン「……切るぞ」

いつもどおり無感動に言って、グリフィンは携帯電話を耳から離そうとしました。

ムーア「待った!おまえが邸宅への潜入を考えてるなら、実際【いまこのとき】が適しているのかもしれん。すくなくともいま、ネモフィラ・ポートランドはその邸宅を留守にしてる。……だって彼女は、おれと一緒にいるんだからな。おれたち、友だちになったんだ」




グリフィン「…………。…………。…………?




脳みそがついていかなくなり、グリフィンはこめかみに手をやりました。

グリフィン「……おまえは、ネモフィラを尾行してたはずだ」

グリフィンの声が低いのは、怒っているのではなく、グリフィン自身が思い違いをしていたかと疑ったからでした。なにか、同僚のスケジュールを誤解したのか。

ムーア「おうよ、おまえは正しい」

グリフィン「尾行の対象と、友だちになったのか」




ムーア「コソコソかくれて追いまわす必要なんざ、ないだろうよ。めんどくさい。本人と友だちになったほうが、あれこれ聞き出すのもラクだし」




グリフィンは口許をゆがめて、歯のあいだから息を吐きました。
笑ったのです。




グリフィン「……それもそうだ。マルボロの指示に【姿をかくせ】というのは無かった。おれは融通が利かないな」

ムーアはヒューッと口笛を吹いてから、おかしそうに笑いました。

ムーア「そうでもないと思うけどな。もしいま、アーモンド・ポートランドが外出中なら、邸宅は無人だ。行くなら、行っちまえ」




グリフィン「アーモンドはもう帰宅してる。自宅にもどる彼女を追って、邸宅まで来た。だが潜入するなら、いまだろう。好条件がそろってる」

ムーア「えぇ!?だったらやめとけ。機会をあらため、留守宅を襲撃すればいいだろうよ。なんでそんな無茶をするの」




グリフィン「空き巣のような真似は、したくない。もちろんなにも破壊せず、アーモンドを傷つけることもなく、すみやかに撤収する」

グリフィン・トワイライトは、よくとおる声で言いました。

彼は、わざと【邸内に人がいる時間】を選ぼうとしているのです。

住人が在宅している時間帯のほうが、屋敷内のどの部屋に動きがあるのかわかりやすい。もしイナ・ポートランドが邸内に潜伏しているのなら、アーモンドと接触するかもしれない。情報を得やすいのは、いまをおいてほかにない。

グリフィンの言う【好条件】とは、そういうことでした。
もちろん、潜入した先でアーモンドと鉢合わせでもしたら、目もあてられないことになりますが。

メルヴィル・ムーアが、苦笑しました。

ムーア「おまえ、えらく高いハードルに挑む男だな。もっと合理的で、ドライな男だと思ってた」

グリフィン「充分合理的だ。切るぞ」

ムーア「あいよ、幸運を」




グリフィンは電話を切り、ムーアの仕込んだ発信機を見つけだすために、ポケットに手を入れました。


つづきます!


今回のポーズ

SS8~9枚目(ムーアとネモフィラのお散歩)SS13枚目(グリフィンとムーア)のポーズ、ならびにグリフィンが持っているiPhoneのaccは、いずれも
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