【裸足の魔女編】エピローグ・A

2020年8月29日土曜日

【プレイ日記2020】 ★ロイヤルと裸足の魔女編 カー家 ベーア家 マジカル後継者世帯

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こんにちはー。

本日は、また「ロイヤルと裸足の魔女編」ですー。
数々の対立と確かな友情の果てに、運命は決されました。四百五十年前の世界からやってきたリノ・ミナキは、ロイヤルを自分の後継に指名しました。彼女は彼に自分の魔力を受け継がせ……そして、リノの肉体は滅び去ったのです。

それでは、本日もまいりましょう……



リノ・ミナキの消滅。もっとも望まなかった結末を前にして、ロイヤルは抜け殻になったような自分を感じていました。

リノ。
おれたちのリノ。

それでも彼は、重ったるい身体を引きずって立ち上がり、やるべきことをやっていました。心を置き去りにしたまま、淡々と。

まずは水にぬれた髪をタオルで拭き、グリフィンからの【まもなくウィンデンブルグに着く】のメッセージに返信を打ち、ターミナルに向かったのです。


夕刻、ロイヤルはグリフィンとポーラスター、そしてシャーロッタを出迎えました。ロイヤルが尋常ではない顔色をしていることに、三人はすぐ気がついたようでした。


グリフィン「何があった。おまえの話を聴く

ためらいもなく、グリフィンがいつもの直截さで切り込みました。

ロイヤル「…………」

ロイヤルは一分もの間、沈黙して……


ロイヤル「……自分を」

言葉を忘れてしまった人(シム)のように、ぎこちなく唇を動かしました。

ロイヤル「自分を、許せそうにない。……助けられなかった


グリフィン「…………」


打ちのめされているロイヤルをほっておくことは出来ない、と感じたのでしょう。その日はポーラスターまでもが、ストレンジャービルに帰るグリフィンとロイヤルに同行してくれました。


塞ぎ込み、まったく口を利かなくなってしまったロイヤルを、ポーラスターは夜の間ずっと見守っていました。そして翌朝の始発で、彼女はサンマイシューノに帰って行きました。


日が経つにつれて、ロイヤルは普段の生活を取り戻してゆきました。心を置き去りにしたまま、淡々と。


そして彼は少しずつ、今までのことを……リノ・ミナキの物語を、まわりの者に打ち明けるようになりました。彼女との相克、彼女の謎、そして彼女の愛情の物語です。

ロイヤルの話は行ったり来たりして、お世辞にもわかりやすいとは言えませんでした。話しながら感情が高ぶったり、言葉を詰まらせて、途中で話せなくなってしまうこともありました。そのすべての行動が、彼の後悔の深さを表していました。


弟の話……リノ・ミナキという不思議な戦士の物語を、グリフィンはいつも黙って聴いていました。彼は余計な口を差し挟まず、時折ここではないどこかを見つめて、何かに思いを馳せているのでした。

…………。
…………。


とある、晴れた午前のこと。

シャーロッタ「ロイヤル様……?

ロイヤル「起きてるよ。何?」

最近では、憑き物が落ちたように物静かになってしまったロイヤルが、呼ばれた声に応えました。


シャーロッタ「よかった。今日は少しお加減が良さそうですね。お洋服を着替えて、お靴を履いてくださいますか?」

ロイヤル「ははは……おれ、病気じゃないから大丈夫だよ。まぁ、半分病人みたいに見えるかもしれないけどさ。……なんだっけ、靴を履く?……あれ?今日、誰かお客さんでも来る日だったっけ?」

軽口をたたきながらも、ロイヤルの顔色は曇っていました。シャーロッタはあえて、それ以上の心配を顔に出さず、明るい口調で答えました。

シャーロッタ「ふふ。お忘れですか?今日はクラリッサ様が初めておひとりでバスと地下鉄に乗って、ストレンジャービルまで遊びにいらっしゃる日ですよ?」

クラリッサ・ノーマンは、ロイヤルの一番下の妹です。


ロイヤル「……もう、そんな日なのか。いつからか、時間が止まったような気がしてた……。心配するなよ、シャーロッタ。おれ、ちゃんと着替える。明日はおれもバイトだし、いいかげん息を吹き返さなきゃいけないのはわかってるんだ」

少年は笑って立ち上がり、お部屋のすみでもそもそと着替え始めました……

つづきます……


Thanks to all MOD/CC creators!

(今回のポーズは、すべて自作です)

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