【裸足の魔女編】エピローグ・D

2020年9月7日月曜日

【プレイ日記2020】 ★ロイヤルと裸足の魔女編 カー家 マジカル後継者世帯

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こんにちはー。

本日は、また「ロイヤルと裸足の魔女編」ですー。
氷の魔女リノ・ミナキは、消滅しました。心に埋めがたい穴を感じながら、ロイヤルは日常を送ります。ある日、サンマイシューノからロイヤルの妹・クラリッサが遊びに来ました。幼いクラリッサもまた、ロイヤルが負った痛手に気づきます。おうちの地下室を見たいというクラリッサを連れて、ロイヤルは階段を下りていくのですが……

それでは、本日もまいりましょう!



クラリッサ「わぁ……!いろんなガラクタがいっぱいだねぇ……!

ようやく連れてきてもらった地下室を見て、クラリッサは目を輝かせていました。その率直な褒め言葉(?)に、ロイヤルはちょっと苦笑しました。地下室は本当に、散らかり放題だったからです。

おうちのメンテナンス係ことシャーロッタが、グリフィンに連れられて【里帰り】していた間……それはそれなりに長い日数でしたが、ともかくその期間中、お部屋を整える者が誰もいなかったことが、そもそもの敗因でした。ロイヤル自身は、間違っても「お片付けが得意」とは言えなかったのです。


クラリッサ「段ボールがいっぱい」

ロイヤル「箱の中身は全部、グリフィンの本だよ。おれが調べもののために本棚から引っぱり出したあと、当座の処置でここに積んだんだ。グリフィンはなんにも気にしちゃいないみたいだけど、この本も全部整理して、グリフィンの棚に戻さないとなぁ……」

リノ・ミナキの息子について調査していた時、ロイヤルは本当に、家じゅうの書物を紐解いたのです。そうして辿り着いた物語さえ、結局のところリノに聴かせることは出来なかったのですが……。

ロイヤルは気を鎮めて、大きく息を吸いました。今は、あまり考えないことにします。


クラリッサ「段ボールの向こうの、あのゆらゆらした光はなぁに?ガラスの外に、水がある」

ロイヤル「シャーロッタが疲れを取るために浸かる水槽だよ。要するに、地下室の隣がプールの底なんだ。水族館みたいにさ」

水の精霊・シャーロッタは、定期的に水に触れることで健康を保つのです。

クラリッサ「えっ。水族館みたいな水槽、見たいの」

ロイヤル「いいよ。……待って。この段ボールのバリケードをどければ見える」

積み上げられている箱に手をかけて、ロイヤルは早速、力仕事を始めようとしました。しかし、クラリッサはおかしそうに笑い声を立てました。

クラリッサ「そんなことしなくても平気だもん。いいこと考えた!こうやって……上から見ればいいんだよ!」


クラリッサはお部屋の隅からまる椅子を持って来て、踏み台がわりによじ登りました。

ロイヤル「待て、クラリッサ。その椅子、ぐらつくんだ……!」

クラリッサ「う、わ

椅子の上に立ち上がったクラリッサの身体が、その椅子ごとグラリと傾きました。

ロイヤルは駆け寄ろうとしましたが、なんということでしょう。お部屋があまりにも散らかっていたために、ロイヤル自身が何かに躓いてつんのめりました。


間に合わない。

クラリッサが、頭を打つ。

ぞっとした瞬間、ロイヤルの背中を激しい痺れが走り抜けました。【梟の紋章】が……ロイヤルがリノから受け継いだ魔法陣が、存在を主張したのです。

ロイヤル「…………っ!」

息が詰まり、ロイヤルは一気に大音声(だいおんじょう)を轟かせました。

ロイヤル「クラリッサ!!

その名前を呼べば、背中の魔力は解放され、特殊な軍事魔法が成立します。名前を口にしただけで、その名を持つ者の居所まで跳躍する魔法。激しいめまいが脳を突き上げ、ロイヤルは一瞬のうちに、空間を超えて運ばれました。

…………!
…………!


気がつくと、ロイヤルはクラリッサを抱きしめて、床にのびていました。クラリッサが床に激突する寸前、ロイヤルは彼女と床の間に割り込むように瞬間移動して、みずからクッションになったのです。そうしようと思った、というよりも、本当にとっさの行動でした。

「クラリッサが無事だった」という安堵からぐったりしてしまったロイヤルの頬を、何かがそっと撫でました。

ロイヤル「…………!?」


【……ロイヤル、忘れないでください。あなたがそこに居る限り、わたしの魔力もまた、あなたと共にある。わたしは未来永劫、あなたを守り、あなたを助ける者となるでしょう。たとえ、この世界が滅んだとしても……】


ロイヤル「リノ」

心のなかで何千回と呼んだその名が、ロイヤルの唇からこぼれます。彼は確かに、彼女の声を聴いたと思いました。


クラリッサ「お兄ちゃん!ロイヤルお兄ちゃん……!ごめんね、痛かった……!?」

かわいそうに、ロイヤルが自分の代わりに頭を打ったと思ったらしいクラリッサが、動転して叫んでいます。

ロイヤル「……大丈夫、なんともない。ちょっとぼんやりしてただけだ」

妹に優しく笑いかけ、ロイヤルは身を起こしました。そして、お部屋をぐるりと見まわしました。誰も居ません。ロイヤルとクラリッサの他に、人の姿はありません。彼は自分の頬に触れ、心のなかで囁きました。


ロイヤル(そうだ。おれは忘れてない。きみの魔力はここにある。きみのカケラは、まだここに居る……!)

つづきます……!


Thanks to all MOD/CC creators!

(今回も、ポーズは自作です……)

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