こんにちはー。

本日は、また「ロイヤルと裸足の魔女編」ですー!

山小屋でロイヤルを助けてくれた不思議な女性は、ひとことも言葉を話しませんでした。筆談してみたところによると、彼女は「わたしの名前は消え去った」……つまり恐らくは、自分の名前を持っていない、と言います。

ロイヤルは女性に、フォレスティーナという名前を与えました。

それでは、本日もまいりましょう!




夕陽色の瞳の女性に「フォレスティーナ」という呼び名を与えた、ロイヤルとユキちゃん。ふたりは、フォレスティーナに彼女自身のことを尋ねました。この女性については、わからないことが多すぎますから。

最初の謎は「カギがかかっていたはずの」「空き家であった」山小屋に、なぜフォレスティーナがいたのかということです。

ユキちゃんは、ノートにこう書きました。

あなたはこの山小屋に住んでいるんですか?】

フォレスティーナは、やはり筆記体で答えました。

【いいえ、わたしはこの小屋を知りません。わたしは、自分がどこにいるのかわからない。この島の寂しく美しい森も、わたしには見覚えのないものです】

ロイヤル&ユキちゃん「……うん?」

フォレスティーナの話は、こうでした。

彼女は数日前、突然この小屋のなかで目を覚ました。

自分で小屋まで歩いてきた覚えも、運ばれてきた覚えもないという。彼女はこの謎を解くために町に渡ろうとしたが、ボートを持っていなかった。しかたなく孤島ですごしていた夜に、ロイヤルを連れたユキちゃんが現れたというのです。

【じゃあ、きみはどこから来たのか?】

ロイヤルが端整な字で尋ねると、フォレスティーナは考えこみました。壁のほうを見つめて、いつまでも答えを書かずにいます。


ロイヤル「憶えてない、のか……?記憶がない……?」

ユキ「どうしたらいいんだろう。……あ、そうだ。フォレスティーナ、あなたも裸足で歩きまわってるから、ケガしちゃうんじゃないかと思って靴を買ってきたんです。もしよかったら履いてね?……うん?いらないのかな。じゃあ、玄関に置いておくね」


ユキちゃんとロイヤルは、フォレスティーナをどうしたらいいのか話し合いました。

警察に行く?
それとも病院?
私立探偵に相談する?

この山小屋には住人がおらず、しかも運よく家の設備が生きているのですから、フォレスティーナにはとりあえずここにいてもらっていいような気もします。

ロイヤルは困ってこめかみを揉んでいましたが、そこで思い出しました。

ロイヤル「ごめん。話のコシ折って悪いけど、いま何時だ?昨夜おれたちがこの小屋に来てから、どれくらい時間がたった?」

ユキ「え?いまはね……十時半」

ロイヤル「まずい。おれ、一旦ストレンジャービルに帰らなきゃ」

ロイヤルは、靴ひもを結びなおしました。

ユキ「えっ。どうしたの、ロイヤル」

ロイヤル「ストレンジャービルのおれの家で、飼い犬がひとりきりでいるはずなんだ。おれが昨夜、とつぜん池で目覚めたみたいに、あいつもどこかに飛ばされてさえいなければ。無事を確かめて、食べさせなきゃ……!」


ユキ「そのことなら心配いらないよ!ストレンジャービルに住んでるエルウィンさんっていう人が、トトのお世話をしてくれてるから」

ロイヤル「…………は?

ロイヤルが間抜けな声を出すと、今度はユキちゃんのほうが目をまるくしました。

ユキ「ロイヤル、忘れちゃったの?ロイヤルが自分で言ったんだよ。ゆうべ、熱が高かったのにバネ仕掛けみたいに起きあがって【ストレンジャービルのおれの友だちに電話して、うちの犬が無事でいるか確かめてくれ、と伝えてほしい】って」

ロイヤル「うそだろ!?」

ユキ「ロイヤルが言った電話番号にかけたら、エルウィンさんという人が出た。エルウィンさんはすぐにロイヤルの家に行ったの。そして、ひとりで不安そうにしてたトトを見つけて、缶詰のごはんをあげた。トトは元気だよ!今朝もエルウィンさんに電話してみたけど、トトを散歩に連れて行ったんだって」

ロイヤル「……うわぁ、ぜんぜん憶えてない」

ユキ「そうなの?……でも確かに、ロイヤルはボーッととしてたから、憶えてなくても不思議はないかも」


(※こちらが、救世主のエルウィンくんです)


(※エルウィンくんの肩には、相変わらず盗聴器がついています)


トト「お兄さんは、坊っちゃんのお友だちですか……?わん……」

(※トトは特質「怖がり」持ちです)



ユキ「どうしたの、ロイヤル。しみじみして」

ロイヤル「いやあ。おれ、感謝の気持ちをあらわすために巡礼に行ったほうがいいんじゃないかと思った。みんなの支えがあってこそ生きてられるんだなぁって」

ユキ「おおげさだなぁ。それは、だれでもおんなじだよ!」


その日、坊っちゃんは山小屋から直接アルバイトに出かけました。

ウィンデンバーグのバーに着くなり、お掃除・雑用・荷物運び・薪割りなどなど、ねずみのように駆けまわり……


勤務終了!

時刻は十八時。
ベンチでハンバーガーをたいらげると、包み紙をゴミ箱に投げ込みました。

ロイヤル「さて、行くか。わからないことが多すぎるけど、今はどうしようもないし。きょうはもう一度ユキとフォレスティーナにお礼を伝えて、十九時半のストレンジャービル行きに乗れば……痛て!

ロイヤルは飛び上がって、背中に手を当てました。

ロイヤル「なんだ?おれの背中に現れた、あの梟の刺青が痛んでる?…………。…………。まぁいいや。そういや、トトのフードを買い足したほうがいいかもな」

ぶつぶつ言いながらロイヤルが背中をさすると、彼の目の前が白く輝きました。光は音もなく膨れあがり、ロイヤルを呑み込んで……

ロイヤル「…………!!


気がつくと、彼は見慣れた場所に立っていました。

ロイヤル「…………。どうなってる?」


ロイヤル「ここはストレンジャービルの、おれたちの家……だよな」


トテトテという足音がして、トトがしっぽを振って駆け寄ってきました。


トト(坊っちゃん!坊っちゃん、ご無事で!わん!)

ロイヤル「あ、えぇと……心配かけたみたいだな。なんか、まったくよくわかんないけど、ひとりぼっちにしてごめんな?」


トトは再会を祝して、立ちあがったり跳ねまわったり、近年まれに見る大騒ぎでした。やがてロイヤルの顔を見上げて、ふしぎそうに首を傾げました。

注意を促すように、ひと声吠えます。

ロイヤル「えっ。なに?」

ロイヤルに伝わっていないとわかると、もうひと声。

ロイヤル「なんなんだ?あでで。ひっぱるな。おれの顔、なんか変なのか?…………。まさか……!

坊っちゃんは家に駆け込むと、バスルームの鏡にかじりつきました。


痛みはじめた頭を振り、鏡を覗き込むと……


ロイヤル「……おれの瞳の色が、変わった。魔力の紫色が……濃くなっている……

なにが起こっているのかは、わからない。
だが、なにかがねじれはじめていることは、確かでした……。

つづきます!



今回も、たくさんのMOD・CC・ギャラリー作品のお世話になりました。
すべてのMOD・CCクリエイター様、ビルダー様に、心より感謝しております!
Thanks to all MODS creators and all builders!

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