何回か違う話題を挟ませて頂きましたが、今回はまた「ロイヤルと裸足の魔女」編です!
ユキちゃんの飼い犬トゥインクルの案内で、森の奥の池を見つけたロイヤル。何事もなく池を後にしたロイヤルとユキちゃんですが、その晩、自宅で眠っていたロイヤルの姿がふしぎな光に包まれ、忽然と消えてしまいました。
それでは、本日もまいりましょう!
*
ストレンジャービルの兄弟の家からロイヤルの姿が消えた、ちょどその頃。
深夜だというのにウィンデンバーグの孤島を歩く、ユキちゃんとトゥインクルの姿がありました。
ユキ「トゥインクル、待って。どこまで行くの……?」
ユキ「トゥインクル、待って。どこまで行くの……?」
ユキ「ほんとうにこの子、どうしちゃったんだろう。ソファーで眠っていたと思ったら跳ね起きて【外に出たい】の一点張り。わたしをどこかへ案内したいみたいだけど……。トゥインクルが行きたい方向に歩いてきたら、ボートを出して孤島に渡る羽目になっちゃったし……」
ユキ「やだ。ランタンの火が消えそう。…………。……………………。よかった。また炎が大きくなった。もし灯りがなくなったりしたら、どこで足を取られるかわからないよ。……わかったからトゥインクル、せかさないで。ちゃんと付いていくから……!」
一方、孤島の森の奥では。
極寒の水面にぽっかりと浮かぶ、人のかたちが。
遠くてよく見えませんが、あれは……
ロイヤル・バーンウッド。
ユキ「やだ。ランタンの火が消えそう。…………。……………………。よかった。また炎が大きくなった。もし灯りがなくなったりしたら、どこで足を取られるかわからないよ。……わかったからトゥインクル、せかさないで。ちゃんと付いていくから……!」
一方、孤島の森の奥では。
極寒の水面にぽっかりと浮かぶ、人のかたちが。
遠くてよく見えませんが、あれは……
ロイヤル・バーンウッド。
寝床からとつぜん姿を消した少年です。
ストレンジャービルから忽然と消えてしまった時とおなじ、パジャマ姿のまま。
凍てつく水の、刺すような冷たさのために、ロイヤルは水面でゆっくりと目を開けました。
ロイヤル「やっぱり寒いな、暖房が壊れてると……」
そこでロイヤルは、何かがおかしいことに気がつきました。
ストレンジャービルから忽然と消えてしまった時とおなじ、パジャマ姿のまま。
凍てつく水の、刺すような冷たさのために、ロイヤルは水面でゆっくりと目を開けました。
ロイヤル「やっぱり寒いな、暖房が壊れてると……」
そこでロイヤルは、何かがおかしいことに気がつきました。
バシャリと音を立てて水のなかに身体を起こし、自分がいる場所に気がつくと、今度こそギョッとして叫びました。
ロイヤル「ぅわ、なんだ!?水!?どうしてこんな場所……トトはどこだ、冗談だろ!?」
坊っちゃんは氷水のなかに沈みそうになりながらも、すぐれた機転で、手足をばたつかせるのをやめました。
ロイヤル「ぅわ、なんだ!?水!?どうしてこんな場所……トトはどこだ、冗談だろ!?」
坊っちゃんは氷水のなかに沈みそうになりながらも、すぐれた機転で、手足をばたつかせるのをやめました。
バックフロートの要領で水面に浮上したあと、クロールで岸にたどり着くまで十五秒。坊っちゃんは火事場のナントカを発揮して、雪原に這い上がりました。
ロイヤル「ごほっ……!ここ、昼間トゥインクルに連れてこられた池だ……!ウィンデンバーグ……え、あれっ。おれ、今夜はストレンジャービルに帰ってたはずだよな……」
急速に体温が奪われて、ロイヤルの歯の根が合わなくなりました。
ロイヤル「とにかく、この場を離れよう。このままじゃ、ほんとうにお陀仏だ。凍傷どころの騒ぎじゃない」
裸足で雪を踏み、夜のなかを歩き出します。
雪がちらつき、遥かに見えるのは向こう岸の白峰。
ロイヤル「ごほっ……!ここ、昼間トゥインクルに連れてこられた池だ……!ウィンデンバーグ……え、あれっ。おれ、今夜はストレンジャービルに帰ってたはずだよな……」
急速に体温が奪われて、ロイヤルの歯の根が合わなくなりました。
ロイヤル「とにかく、この場を離れよう。このままじゃ、ほんとうにお陀仏だ。凍傷どころの騒ぎじゃない」
裸足で雪を踏み、夜のなかを歩き出します。
雪がちらつき、遥かに見えるのは向こう岸の白峰。
池の水で濡れた服が身体に張り付き、ガタガタと震えながらも、坊っちゃんはせいいっぱい勇敢に歩いていきます。裸足でこんな場所を歩くのは、冷たいを通り越して痛みさえ感じるはずですが。
やがて、前方の木の陰で、鬼火のような光が揺れました。
ロイヤル「……だれだ?」
ロイヤルが、目をすがめて尋ねました。
???「そっちこそ、だれ?」
ロイヤル「その声……ユキ?ユキなのか!?」
ユキ「えっ!!ロイヤル!?」
枝の向こうで、ユキちゃんがランタンを掲げ、目をみはっていました。トゥインクルが高く吠えています。自分の役目を果たすことができて、満足したかのように。
ロイヤル「ユキ、なんでこんな夜中に、こんなところを歩いてるんだよ!足をすべらせて海に落ちたら、死んじゃうんだぞ!?」
ユキ「ロイヤルこそ、どうしてここに!夜中だよ!ストレンジャービルに帰ったはずでしょ!?……そんなことより、ロイヤルどうしたの?顔が真っ青!びしょ濡れじゃない!!」
ユキちゃんは大急ぎでハンカチを出し、ロイヤルの顔を拭きました。
自分の上着を脱いでロイヤルの肩に掛けてあげようともしましたが、それはロイヤルが受け取りませんでした。【そんなことをしたら、おれだけじゃなくてユキも凍える】と言って。
ふたりとトゥインクルがやってきたのは、昼間遊びに来た山小屋でした。
ユキ「ロイヤル、この小屋のなかで休ませてもらおう。この建物の造りだと、暖炉もきっとあると思う。ロイヤルは火に当たらないとダメだ」
ロイヤル「だれも住んでなくてカギがかかってるって、言ってなかったか……?」
ロイヤルが、身体をまるめてわななきながら尋ねました。
ユキ「ドアを壊してでも入らせてもらうよ。大丈夫、わたしだって出来るよ。投擲テストの点数はいいんだもん。何か、重いものを投げつけて……!」
そこまで言って、ユキちゃんが口をつぐみました。
ユキ「いま、窓のなかで何か光った。あかりが付いてる」
ロイヤル「え……」
ユキちゃんはポーチへ駆けあがり、ドアを叩いて叫びました。
ユキ「すみません、助けてください!ドアを開けて!!」
無音。
ふたりとトゥインクルがやってきたのは、昼間遊びに来た山小屋でした。
ユキ「ロイヤル、この小屋のなかで休ませてもらおう。この建物の造りだと、暖炉もきっとあると思う。ロイヤルは火に当たらないとダメだ」
ロイヤル「だれも住んでなくてカギがかかってるって、言ってなかったか……?」
ロイヤルが、身体をまるめてわななきながら尋ねました。
ユキ「ドアを壊してでも入らせてもらうよ。大丈夫、わたしだって出来るよ。投擲テストの点数はいいんだもん。何か、重いものを投げつけて……!」
そこまで言って、ユキちゃんが口をつぐみました。
ユキ「いま、窓のなかで何か光った。あかりが付いてる」
ロイヤル「え……」
ユキちゃんはポーチへ駆けあがり、ドアを叩いて叫びました。
ユキ「すみません、助けてください!ドアを開けて!!」
無音。
ユキちゃんがもう一度、ドアを叩いて繰り返しました。
ユキ「わたしたち、困っているの!ドアを開けて!!」
小屋のなかで何かが動く、かすかな気配がありました。
小屋のなかで何かが動く、かすかな気配がありました。
つづきます!
*
今回の「ランタンを持ったポーズ」は
kiruluvnst 様(ランタンのCCも)
Katverse 様
よりお借りしました!
その他、シムの造形のためにお借りしたCCについては「MOD一覧」のラベルよりご覧くださいませ。
すべてのMOD・CCクリエイター様、ビルダー様に、心より感謝しております!
Thanks to all MODS creators and all buiders!
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