本日も、前回に引き続き「ロイヤルの恋人?編」をお送りします!
グリフィン・シャーロッタ・ポーラスターが一族の屋敷に行ってしまい、ロイヤルの留守番が始まりました。そんなロイヤルのバイト先である「ウィンデンバーグのバー」に現れたのは、ユキ・ベーアさんでした。
それでは、本日もまいりましょう!
*
ロイヤルのアルバイト先……ウィンデンバーグのバーに現れたユキちゃん。
彼女は勝手知ったる足取りでダーツボードの前に立ち、練習をはじめました。
ユキ「コントロール技術も大事だけど、無心じゃないとダメなんだよね?欲が出ると手に力が入って、とんでもない方向にとんでいくの。よっ……と!」
うん、いいフォームです!
ユキ「コントロール技術も大事だけど、無心じゃないとダメなんだよね?欲が出ると手に力が入って、とんでもない方向にとんでいくの。よっ……と!」
うん、いいフォームです!
それに、あどけなくて高校生らしい。
そして、ユキちゃんの左腕のむこうに見えるピンクの頭は、もしかしてファバ様です。
ロイヤルはどこに行ったのかと思ったら、ファバ様が席を立ったあとにやってきて、ロールパンを食べ始めました。まかないです。きょうの勤務が終わった模様。
おなじ空間にいるけれど、お互いを気に留めたりはしない。
そんな、ロイヤルとユキちゃんです。
ユキ「あー。投げて投げて、そして投げた。そして喉がかわいた。なにを飲もうかな」
バーテンダー「高校生にお酒は出せませんよ?」
ユキ「わかってますって。フルーティーな炭酸飲料ください!」
ユキちゃんがドサッと隣の席にすわっても、ロイヤルは全然気にしません。もぐもぐしているロイヤルと、地元の女子高校生。
そして向こうのほう(SS左端)をトテトテ歩いているのは……バルクリ家のわんこ・アップルです。
バーのドアを自分で開けて入ってきたのでプレイヤーはびっくりしましたが、街の人たちはこの光景を見慣れているのです。
バーテンダー「ユキ、お姉さんは元気ですか?」
ユキ「すっごく元気です!きょうはサンマイシューノのダンスパーティーに駆り出されてるの。本能のままに騒ぐ集まり……って言ってたから、帰りはあしたの朝になると思う。わたしも誘われたんだけど、わたしはうまく踊れないから断ったの。かっこいい服も似合わないし」
バーテンダー「ユキなら、パーティーに行っても人気者になると思いますけどね。ユキは自分で思っているより華やかな女の子ですよ?」
ユキ「あはは、ありがとうございます。でも、いいの。ガラじゃないから」
そこまで話したところで、ユキちゃんがロイヤルの存在に気がつきました。
ユキ「…………?」
バーテンダー「ユキ、お姉さんは元気ですか?」
ユキ「すっごく元気です!きょうはサンマイシューノのダンスパーティーに駆り出されてるの。本能のままに騒ぐ集まり……って言ってたから、帰りはあしたの朝になると思う。わたしも誘われたんだけど、わたしはうまく踊れないから断ったの。かっこいい服も似合わないし」
バーテンダー「ユキなら、パーティーに行っても人気者になると思いますけどね。ユキは自分で思っているより華やかな女の子ですよ?」
ユキ「あはは、ありがとうございます。でも、いいの。ガラじゃないから」
そこまで話したところで、ユキちゃんがロイヤルの存在に気がつきました。
ユキ「…………?」
ユキ「あの、こんにちは。わたしたち、初めて会うよね?どこの学校の子?」
ロイヤル「?」
ロイヤルはキョトンとして、それからおおらかに笑いました。
ロイヤル「いや、おれは高校生じゃないよ。この店の新しいアルバイトなんだ。ロイヤル・バーンウッド。いまはストレンジャービルに住んでる」
ユキちゃんの目がまんまるになり、耳まで真っ赤になりました。
ユキ「ご、ごめんなさい!わたしとおなじくらいの歳かと思っちゃった。わたし、失礼でしたね」
ロイヤル「いや、別にいいよ。おれ、この顔だからよく子どもに間違えられるし」
ロイヤル坊っちゃんは、ほんとうに気にしていないのです。
ユキ「わたしは、ユキ・ベーア。このウィンデンバーグに住んでます」
ロイヤル「よろしく。ほんとに畏まらないでくれよ?」
ロイヤルとユキちゃんはなりゆきで、ぽつぽつとおしゃべりをしていました。
ロイヤル「?」
ロイヤルはキョトンとして、それからおおらかに笑いました。
ロイヤル「いや、おれは高校生じゃないよ。この店の新しいアルバイトなんだ。ロイヤル・バーンウッド。いまはストレンジャービルに住んでる」
ユキちゃんの目がまんまるになり、耳まで真っ赤になりました。
ユキ「ご、ごめんなさい!わたしとおなじくらいの歳かと思っちゃった。わたし、失礼でしたね」
ロイヤル「いや、別にいいよ。おれ、この顔だからよく子どもに間違えられるし」
ロイヤル坊っちゃんは、ほんとうに気にしていないのです。
ユキ「わたしは、ユキ・ベーア。このウィンデンバーグに住んでます」
ロイヤル「よろしく。ほんとに畏まらないでくれよ?」
ロイヤルとユキちゃんはなりゆきで、ぽつぽつとおしゃべりをしていました。
と言っても、いま出会ったばかりで年齢も違うのだから、共通の話題があるわけではありません。若い頃にはほんの何歳かの違いが、深い隔たりに感じられるものです。
ユキちゃんはロイヤルに「アルバイトでどんな仕事をしてるんですか?」と尋ね、ロイヤルはそれに答えたあと、ウィンデンバーグの街並みを褒めました。ほかにも、あたりさわりなく天気の話を続けます。
ユキちゃんがじっと見ています。
ロイヤル「?」
ロイヤル「……おれの顔に、なんかついてるか?」
ちょっとびっくりして、ロイヤルが自分の顔をぺたぺたと触りました。
ユキ「あ、ううん。おいしそうに食べるなぁと思っただけ。パンが好きなの?」
ロイヤル「うん、好きだよ。いちばん好きなのは、カレーだけどな」
ユキ「わたしのうち、きのうの夜ごはんがカレーでした。お姉ちゃんがごきげんだったから、すごくいっぱい作ってくれた。あ、わたしお姉ちゃんと暮らしてるの」
ロイヤル「おれもちょっと、それに似てる。おれは兄貴と暮らしてるから。あと、手伝いの女の子も一緒に。ほかに、離れて住んでる姉さんや妹もいるけど」
ユキ「大家族だね。ホームドラマみたい」
ロイヤル「たぶん、ユキが思ってるのとだいぶ違うよ、おれの家は」
その時、ユキちゃんの携帯電話が鳴りました。ユキちゃんはポケットから電話を取り出して、
ユキ「ベネッサ・チョンがシムスタを更新したのかと思ったら、自分で掛けたリマインダーだった。スーパーマーケットの安売りの時間。わたし行かなきゃ。マスター!お代をここに置いてもいいですか?じゃ、ロイヤル、またね!」
ユキちゃんは行きがけにアップルの頭をなでて、バタバタとお店を出ていきました。ロイヤルはスツールの上で身体をひねったまま、ポカンとして見送っていました。
ロイヤル「……またね?あの子、おれに【またね】って言ったよな?」
ロイヤルは不思議そうな顔のまま身体の向きを戻して、またバーカウンターのほうを見ました。もぐもぐと食べながら、考え込んでいます。
ロイヤル「おれ、またいつか、あの子に会うのか……?兄弟でもないのに……」
またねと言ったあと、別の日に再び出会うのは、友だちとして【ありふれた日常】です。
しかし、ロイヤルにはこれまで、そういった相手はほとんどいませんでした。
ロイヤル「あぁ、そうか……。こういう感じなのかもな……」
年齢も性別も違うけれど、初めての友だち。
ロイヤルは、口許をゆがめてほほえみました。
つづきます!
*
七日間ほど続けて、告知させて頂きます。(今日は三日目)
当ブログの派出所(?)として、Twitterアカウントを作りました。
@Kaiko_Sims4
蚕(かいこ)
という名前でやっております。
ご用の際は、そちらもご利用くださいませ。
今回も、たくさんのMOD・CC・ギャラリー作品のお世話になりました。
すべてのMOD・CCクリエイター様、ビルダー様に、心より感謝しております!
Thanks to all creators and all builders!
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ちょっとびっくりして、ロイヤルが自分の顔をぺたぺたと触りました。
ユキ「あ、ううん。おいしそうに食べるなぁと思っただけ。パンが好きなの?」
ロイヤル「うん、好きだよ。いちばん好きなのは、カレーだけどな」
ユキ「わたしのうち、きのうの夜ごはんがカレーでした。お姉ちゃんがごきげんだったから、すごくいっぱい作ってくれた。あ、わたしお姉ちゃんと暮らしてるの」
ロイヤル「おれもちょっと、それに似てる。おれは兄貴と暮らしてるから。あと、手伝いの女の子も一緒に。ほかに、離れて住んでる姉さんや妹もいるけど」
ユキ「大家族だね。ホームドラマみたい」
ロイヤル「たぶん、ユキが思ってるのとだいぶ違うよ、おれの家は」
その時、ユキちゃんの携帯電話が鳴りました。ユキちゃんはポケットから電話を取り出して、
ユキ「ベネッサ・チョンがシムスタを更新したのかと思ったら、自分で掛けたリマインダーだった。スーパーマーケットの安売りの時間。わたし行かなきゃ。マスター!お代をここに置いてもいいですか?じゃ、ロイヤル、またね!」
ユキちゃんは行きがけにアップルの頭をなでて、バタバタとお店を出ていきました。ロイヤルはスツールの上で身体をひねったまま、ポカンとして見送っていました。
ロイヤル「……またね?あの子、おれに【またね】って言ったよな?」
ロイヤルは不思議そうな顔のまま身体の向きを戻して、またバーカウンターのほうを見ました。もぐもぐと食べながら、考え込んでいます。
ロイヤル「おれ、またいつか、あの子に会うのか……?兄弟でもないのに……」
またねと言ったあと、別の日に再び出会うのは、友だちとして【ありふれた日常】です。
しかし、ロイヤルにはこれまで、そういった相手はほとんどいませんでした。
ロイヤル「あぁ、そうか……。こういう感じなのかもな……」
年齢も性別も違うけれど、初めての友だち。
ロイヤルは、口許をゆがめてほほえみました。
つづきます!
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