こんにちはー。

本日は久しぶりに(ようやく!)「グリフィン&ロイヤル編」に戻りたいと思います。お話の続きをもし待ってくださっている方がいらっしゃいましたら、大変お待たせいたしました。サンマイシューノでポーラスターと再会し、カルペッパーハウスに招待された兄弟。マダム・メルローズが作ってくれたお夜食が完成して……?

(前回のお話は、こちらからどうぞ!)

今回はいつにも増してSS少なめ・カギカッコ文(シムのセリフ)多めで、重ねて恐縮ですが……
それでは、本日もまいりましょう!




マダム・メルローズが作ってくれたお夜食を食べる、ロイヤル坊っちゃん。
しみじみともぐもぐしている兄に、クラリッサが尋ねます。

クラリッサ「お兄ちゃん。すごくおいしそうだね?おいしくて黙っちゃう気持ち、わたしにもわかるな」

ロイヤル「うん、うまいよ。マダム、ありがとう。すごくおいしいです」

ロイヤルの丁寧な御礼に、マダムはちらりと振り返って頷きます。

ロイヤル「……考えてみればおれ、シャーロッタとディセンバーが作った以外の食事って、食べるのはじめてかもしれない。シムによって、料理の味って全然違うんだな。いや、そりゃ屋台のめしとかは食ったことあるけどさ」


おかわりを頂く(つまり二皿目の)ロイヤルと、お相伴に預かるポーラスター。なぜクラリッサが食べないかというと、もう寝る前の歯磨きをしてしまったからです。明日も学校ですしね?

クラリッサ「うん。それにわたし、ごはん食べてすぐ寝ると、こわい夢を見ちゃうしね?」

ポーラスター「クラリッサは偉いよねぇ。わたし、子供の頃は毎晩好きなだけチョコレート食べてから寝てたよ。自分のお部屋に、お菓子の隠し場所があってさ。お母様はわたしが何してるかなんて無頓着だったし、やりたい放題だったな」

ロイヤル「おれはそのチョコレートを時々分けてもらって、クロゼットの下にストックしてた」

ポーラスター「そう。で、それをロイヤルが森の家まで持って行って……」

ポーラスター&ロイヤル「グリフィンへのお土産にしてた!!」

ロイヤル「ははは!考えてみたらおれ、ひどかったよな?お菓子くらい、自分で屋敷の裏の貯蔵庫からくすねてくればいいのにさ?くすねるのは、姉さんの役目なんだよ」

ポーラスター「いつだったか一度、お客様用のアップルパイをくすねてロイヤルのお部屋に隠したよね?カスタードクリームがおいしくて、グリフィンのところに持っていこうって話になって。で、わたしは森の家に入れてもらえなかったから、ロイヤルがひとりで帽子に隠して持って行ったの」

ロイヤル「憶えてる。帽子がクリームでべちゃべちゃになったんだ。アップルパイも崩れてひどい有様だったけど、グリフィンは文句も言わずに食べてた。それで、ハラ壊して寝込んだんだよ。考えてみれば、あたりまえなんだ。アップルパイは生ものなのに、おれと姉さんはそれを冷蔵庫にも入れないで、ふた晩くらい靴箱のなかに隠しておいたんだから。考えてみると、ほんとにひどいな!」


ポーラスター「ふふ。腐ってるのわからないで食べちゃうのも、グリフィン兄さんらしいよね?」

ロイヤル「グリフィンは食べ物に無頓着だからさ。それであんなに少食なんだと思う。あのアップルパイ事件には続きがあって、あのあと珍しくグリフィンがキレたんだ。姉さんの目が届かない森の中でおれ、グリフィンにブン殴られた。よっぽど食あたりがキツかったんだと思う。頭に来たんだろうなぁ」

ポーラスター「でも、ケンカしたら勝つのはロイヤルでしょ?ロイヤル、子供の頃は負け知らずだったもん」

ロイヤル「はは。今おなじことやったら、グリフィンが勝つよ。戦おうとも思わない。最近のグリフィン、なんだか迫力あるよ。まあ、あの時は確かにおれがやり返して、やっつけちゃったような気がするけど」

ポーラスター「ほかにも、森の家のなかでふたりが大ゲンカしてて、わたしは魔力を持ってないから森の家に入らないでお庭でハラハラしてた時、ロイヤルに投げ飛ばされたグリフィンが窓をつき破って人形みたいに落っこちてきたことがあった。あれも、すごかったよね。わたし、ロイヤルは大きくなったらレスリング選手になるんじゃないかと思ったもん」

姉と兄の話を聞いていたクラリッサは、目をまんまるにしています。

クラリッサ「お兄ちゃんたちがそんなにケンカしたなんて、信じられない!……窓から落っこちたグリフィンお兄ちゃんは、どうなったの?」

ロイヤル「窓の下に生えてた魔法の巨大キノコにバウンドして、無傷。今グリフィンが生きてるのは、キノコのお陰だよ。そのあと、ケンカ続きのおれとグリフィンにシャーロッタが激怒して、ふたりまとめて散々絞られた。結局、あれが一番コワかった」

クラリッサ「ふふ。【シャーロッタ最強説】ね?いつも話は、そこに落ち着く」

こうして、兄弟たちがむかしの話をしながら笑いあっている間、なぜかそこに居なかった長兄グリフィンが何をしていたかと言うと……?


何やら配管が伝う、白いお部屋。そこに居る、グリフィンとバンビです。
白いお部屋っていうか、ここはそう、ロイヤルたちが喋っているお部屋の隣にある、カー家のバスルームです。
ここに居たんだ。


ああ、なるほど。
バンビのおまるのお世話でしたか。……え?

え、いや、あの。
全然人慣れしてない割に、お呼ばれしたお宅でさっさとベビーシッターしてるグリフィンが意外だったりするのですが。

グリフィン「…………?意外なのか?子供には慣れてる。弟妹(きょうだい)が多いことが、こんなところで役に立つとは思わなかった」

あ、そうか。
彼は「それぞれ母親の異なる、九人兄妹」の長子です。
ねえ、グリフィン。きみたちの子供の頃のお話を聴かせてもらったけど、ほんとに仲良かったんだねぇ。


うむ、抱っこする時の手の位置も完ぺき!初対面のお兄さんに「あったりまえの顔」で抱っこされて運ばれてるバンビも可愛いです。バンビは物怖じしない子なのです。

ポーラスター「あぁ、グリフィン。バンビを見ててくれたのね、ありがと!グリフィン兄さんも、こっちに来てすわって?あとはわたしが。……バンビ、絵本を読んでねんねしよう?今夜はわたしが絵本を読んであげるって、約束してたじゃない?」

バンビ「やーーー。まだあそぶーーー」

ポーラスター「えー?ねんねしようよー。わたしが、バンビと一緒に絵本読みたいのー!」

しゃがみこんで、バンビの小さなおててを握って駄々をこねてみせるポーラスターを見て、ロイヤルがこっそりとほほえみます。

ロイヤル「ポーラ姉さんもクラリッサも、すっかりこの家に馴染んでるよな」

グリフィン「ああ、そうだな……」

つづきます!



今回も、たくさんのMOD・CCのお世話になりました。
すべてのMOD・CCクリエイター様に、心より感謝しております!
Thanks to all MODS creators!

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