こんにちはー。

今年のお正月は好きなだけだらだらしたのですが、だらだらしすぎて日常生活というか勤務にもどれるのか、微妙に不安になるプレイヤーこと管理人つまり私でございます。

そんなどうでもいい打ち明け話は置いておいて、本日もガレくん編です!突如、姿を消したガレくん。消息を追うソニア姉さま。そして姉さまは「ヴァンパイアの町」フォーゴトン・ホロウに向かいました!

(これまでのストーリーの流れは「★ガレ編」のラベルからどうぞ!)

それでは、本日もまいりましょう!




秋、某日。
ガレ・コンテスティの行方を追うソニアの姿は、フォーゴトン・ホロウの広場付近にありました。

ソニア「ガレくんのPCの検索履歴には『フォーゴトン・ホロウ』のワードが残ってた。彼が調べてた住所は、たぶんこの建物のあたり……」


ソニア「ここは、墓地……?では、ないみたいね……。行ってみる」


ソニア姉さまは、華麗で陰鬱な庭を抜け、奥の建物に入っていきます。


地下への階段を下りると、そこは……。



ソニア「ここは、バー……なの?でも、誰も居ない。廃墟のよう……」



突き当たりの部屋の寝台に、黒い人影が横たわっています。


ソニア「ガレくん……!?」

姉さまが上げた大声は、地下空間に反響しました。その響きに、ガレはびくっと肩を揺らし、それからむくりと起き上がりました。


ガレ「…………?え!?ソニアお嬢さ……!」


ソニア「よかったー!!こんな凄いところに居るから、死んじゃったかと思った!ヴァンパイアにさらわれちゃったかと思った……!」

ガレ「……はは、さらわれるわけないでしょう。お姫様じゃあるまいし」

ガレはびっくりしたようでしたが、すこし笑って言いました。
しかしその笑みもすぐに消えて、ソニアの肩を掴んで回れ右させました。

ガレ「行きましょう。お嬢様は、ここを出て」

ソニア「え?」

ガレ「こんな死の匂いのする場所に、あなたを居させたくない」

ソニア「待って、どういうこと?ガレくんはどうして、ここに居たの?」


ガレは何か答えようとしましたが、ふいに額を押さえました。

ソニア「…………?ガレくん、具合悪いの?」

ガレ「すこし。……寝てれば治ります」

ソニア「熱があるね。お薬、持ってる?直前に飲んだのは何時ごろ?」

ガレ「朝の9時」

ソニア姉さまは、ポケットに入れていた時計を出して、ろうそくの火に透かし見ました。

ソニア「もう6時間たってる。飲んで大丈夫よ。さあ」


(お薬をお口に放り込みます)


ソニア「すこし休もう?ガレくん、どうしてフォーゴトン・ホロウへ来たの……?しかも、誰にも何も言わずに……」

ガレ「……ごめんなさい。養父に言えば止められると思ったんです。ヴァンパイアの谷へ来るなんて。ソニアお嬢様に言ったら『付いてくる』って言われそうだと思ったし。お嬢様を危険な目に遭わせたくなかった。お嬢様、地上(うえ)でヴァンパイアと行き合ったりしませんでしたか?」

ソニア「わたしは大丈夫よ。ガレくんも無事でよかった。それで?」


ガレ「おれの母が一時期ウィンデンバーグに居たかもしれないと知って、できるかぎり情報を集めたんです。そしたら『ごく短い期間、フォーゴトン・ホロウに住む紳士に連れられて、ウィンデンバーグに歌いに来ていたシンガーが居た』と聞いて。それが母かどうかはわからないけど、そのシンガーはフォーゴトン・ホロウの店でも歌ってたらしいというので、このヴァンパイアの町のことを調べたんです。それで、このバーに行き着いて」

ソニア「たったひとりで、そこまで調べたの?」

ソニアは、ガレの想いの強さに打たれたように言いました。
ガレは頷きかけて、そこではたと、自分がソニアと同じベッドにすわっていることに気がついたようでした。彼はさりげなさを装って立ち上がり、少し離れた石畳の床に腰を下ろしました。

ソニア「どうしたの?石畳にすわったりしたら、身体痛くなるよ?熱も上がっちゃう」

ガレ「いいから、お嬢様はそこにすわっていて?」

ソニア「ガレくんだけ冷たいところに居るのはイヤだよ」


ガレは困ったようにほほえんで言いました。

ガレ「ソニアお嬢様には、助けてもらってばっかりです」

ソニア「そんなことはないと思う」

ガレ「このバーの奥に、母の手がかりになるかもしれない物を見つけました。店主の古い日記が山積みになってて、気が差したけど覗いてみたら……フェリシアナの名前が」

ソニア姉さまが、はっとしたようにガレを見ました。

ガレ「それでその日記を暫く読んでたんだけど、のめり込みすぎたのか、ちょっと体調悪くなっちゃって。だからここで寝てたら、お嬢様が現れたというわけです」

ソニア「そうだったんだ……」



やがて、ガレくんは眠りこんでしまいました。はじめのうち、その呼吸には咳が混じっていましたが、それも穏やかな寝息に変わりました。

ソニア「よかった……。これで、少し良くなるといいんだけど……」


眠っているガレくんからそっと離れて、ソニア姉さまはバーの奥に向かいます。


ソニア「これが、ガレくんが言っていた日記帳。箱の中に、こんなにたくさん……」

つづきます!



今回のポーズは

SSの8・9・14枚目
新生まるきぶねスローライフ

よりお借りしました!
(SSの12枚目は、自作です)

また、今回のヴァンパイア・バーはギャラリーでひと目惚れしてお迎えさせて頂きました!
すべてのMOD・CCクリエイター様、ビルダー様に心より感謝しております!
Thanks to all MODS creators!
Thanks to all builders!


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