こんにちはー。

本日は、また「ロイヤルと裸足の魔女編」ですー。
グリフィンから掛かってきた電話を一方的に切り、兄による手助けを断固拒絶したロイヤル。彼はユキちゃんの助言を得て、兄弟間の独特の緊張関係を見直そうとしていました。一方、天才児と呼ばれる兄・グリフィンは、弟の苦境に何を思うのか?グリフィンの肩には、お屋敷を追い出されそうな従姉妹・レイニーの命運もかかっています……。

それでは、本日もまいりましょう!

【2020年6月1日22時台:追記】
記事掲載当初、一部のSSを誤って掲載しておりました。
現在は、修正済みです。
【同日23時台:追記】
一部の表現を、大幅に修正しました。




ポーラスター「グリフィン!グリフィン兄さん!待って、歩くのが速すぎる……!

どこか遠くの森の奥、朝。
ポーラスターの声が、木々の間にこだましていました。

グリフィンが物思いから醒めて振り返り、妹が追いついてくるのを待ちました。


ポーラスター「じゃあ兄さんは、レイニーがお屋敷から追い出されずに済む方法を、見つけたのね?」

グリフィン「ああ、そんなところだ。親父はレイニーを【放出】する理由を、彼女の婚約絡みのゴタゴタだと言った。だが、実のところ彼女は、親父がおこなっていた実験の協力者……被験者だった」


グリフィン「あのあと突っ込んで調べたら、彼女は実験に参加することを条件に、屋敷に住む権利を与えていられたことがわかった。その契約について知りたくて、おれはここ数日、夜中に長老がたの会議所を調べてた。正確には、会議所の金庫室を」

ポーラスター「え!夜中に!?」


ポーラスターの声が高くなり、彼女は頭を抱えました。

ポーラスター「兄さんの寝不足には、そんな理由もあったのね……!長老様たちの、あの【トラップ付き金庫】に忍び込むなんて、無茶もいいところ。兄さんの侵入計画を事前に知ってたら、わたしでも流石に止めたと思う……!」

グリフィン「ああ、止められると思った。だから言わなかった」

グリフィンが、けろりとして言いました。

ポーラスター「わたしは今、呆れるか勇敢さを称えるか、迷ってるところ。まったく、グリフィンを手助けしたいと思っても、グリフィンは大抵のことはひとりで成し遂げちゃうね……?ともかく、長老様が仕込んだ【魔法仕掛けの、ネズミ捕りみたいなやつ】だの【熊の足に噛みつく、鉄のあごみたいなやつ」だのに、兄さんがまんまと引っかからなくてよかったって……そう思うことにする」

グリフィン「……そうでもない」

ふいに、グリフィンが静かな目をしてつぶやきました。

ポーラスター「え!引っかかったの、長老様の罠に!?」

妹の驚愕した声を、グリフィンは聞いていませんでした。彼の頭には、前の晩、弟に電話した時のことが甦っていました。


ロイヤル(グリフィンが心配することなんて、何もないよ……!

ロイヤルが悲鳴のようにそう言った時、そこに「兄に対する窮屈な思い」が滲んでいたことを、グリフィンは敏感に感じ取っていました。

グリフィン(いつかは通る道だった。いつも無邪気な顔をしておれにまとわりついてたから、それはそれで心配だった。あいつが時々、劣等感でつぶれそうになってたことを、おれは心のどこかで分かってたと思う)


グリフィン(あいつは小さい頃から、おれのあとを付いてまわってた。おれの【おまけ】みたいだったと言ってもいい。……一方で、おれみたいに魔力の強い兄が居ることを、あいつが邪魔に思ってたことも確かだろう。おれが居なければ、あいつはおれの魔力を飲んで呪われることもなかった。あいつは今、おれから離れて、鬱屈していた心のなかをようやく表に出すことが出来たのかもしれない。……おれだって、あいつやポーラスターが思うような【上出来なシム】という訳じゃない。どうしようもなく弱い自分と折り合いをつけられないのは、おれも同じだ。それに)

グリフィンはそこまで考えて、物思いの底から浮上しました。そして彼は、ポーラスターが「こわごわ、ドキドキ」といった感じで、彼の返事を待っていることに気づきました。

グリフィン「…………?何か言ったか?」

ポーラスターは肩透かしを食らったように、カクンと首を傾げました。


ポーラスター「グリフィンが長老様の【ネズミ捕り】に引っかかったんじゃないかって、心配したの。でもその様子じゃ、違うみたいだね?」

グリフィン「ああ、引っかかってはいない。紙一重ではあったが。……そうじゃなく、おれは大した男じゃない、という話だ。今だって、おまえがそばに居てくれて助かってる。おまえにもロイヤルにも、おれ以上の価値がある

【平然と】と形容してもいい口調で、グリフィンはそう言いました。

ポーラスター「どうしたの、急に」

ポーラスターが、目を丸くしました。

ポーラスター「兄さん。もしかしてまた、何か新しい問題が起きてる?今日のグリフィンは、なんだかヘン。ヘンっていうか……、いつも以上に研ぎ澄まされてる」

グリフィン「なんでもない」


グリフィン「ともかく、今日の夜明け前、会議所で目的の文書を見つけた。……ここに持ってる。レイニーの母親が書いたものだ。レイニーの母親は、娘と一緒に屋敷に移り住んできたが、九年前に亡くなってる。問題は、その女性は亡くなった時、すでに280歳を超えていた、ということだ。彼女の年齢が……レイニーの問題をややこしくしてた」

ポーラスター「に、にひゃくはちじゅっさい……!?」

ポーラスターの声がひっくり返って……
つづきます!



今回のポーズ

SSの1枚目(グリフィンとポーラスターの足)
SSの2枚目(グリフィンとポーラスター)
SSの7枚目(グリフィンとポーラスター)

以上3枚のポーズは、
新生まるきぶねスローライフ
よりお借りしました。いつもありがとうございます!

SSの4枚目(驚くポーラスター)

以上1枚のポーズは、
Andrew's Studio
よりお借りしました。いつもありがとうございます。

尚、
SSの5枚目(ロイヤル、イメージ)
SSの6枚目(グリフィン、アップ)
以上2枚のポーズは、自作です。

今回も、たいへん多くのMOD・CCのお世話になりました。
すべてのクリエイター様に、心より感謝しております!
Thanks to all MODS/CC creators!

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