メリー・クリスマス!!

プリンターのインク残量が年賀状印刷に十分間に合って、ホッとしている管理人つまり私でございます。お変わりございませんか?

今回も、ミナキ姉妹の新しい隣人のお話……「ガレ編」です!
前シリーズ「呪いを解くカギを探す兄弟編」が思ったよりかなり長くなってしまったので(それはそれで、とても楽しかったです!)その反省を活かして今回はややコンパクトにまとめたいと思っているのですが、さてさてどうなることやら……?

(これまでのストーリーは「★ガレ編」のラベルからどうぞ!)

それでは、本日もまいりましょう!



ミナキ姉妹のもとから忽然と姿を消し、サンマイシューノでタチアナという謎の女と会っていたガレ・コンテスティ。しかし、姉妹はガレの意図不明な行動をまだ知りません。
そして、また次の日がやってきます……。


朝。
ミナキ家のテーブルに、新聞が広げられています。
ミナキ姉妹の監督者・ブルーノさんが、それを見て困惑しています。

ソニア「おはようございます、ブルーノさん。どうかなさったんですか?」

ブルーノ「ああ、ソニアお嬢様。おはようございます。いえ……隠し立てすることなど出来ませぬな。どうぞこちらをご覧ください」

そう言ってブルーノさんは、隅の三行広告を示します。


ソニア「なになに……?『フェリシアナのドールが待つ。G・C』……これは……!」


ブルーノ「お察しの通り、わたくしの息子の仕業です。わたくしにも黙って、このような広告を出していたとは……」

え。息子って、ガレのこと……?
確かにガレは「G・C」(ガレ・コンテスティ)です。
でも「フェリシアナのドール」って……?

ソニア「『ドール』というのは、ガレくんの子供の頃の愛称。わたしも、彼がそう呼ばれていた頃の姿は知らないけど、それは愛らしい男の子だったらしいの。そして、フェリシアナというのはガレくんの実のお母様のお名前よ?と、いうことは……」


ソニア姉さまが窓の外に目を走らせるなり、足早に出ていきます。


お庭には、ガレくんが何ごともなかったかのように訪ねてきていて、コハクとお砂遊びをしています。

ソニア「ガレくん!」

ガレ「あぁ、お嬢様。おはようございます」

ソニア「お話があるの」


ソニア「ガレくんが新聞に出した広告を見たの」

ソニア姉さまは単刀直入に切り出しました。

ガレ「…………」

ソニア「広告には『フェリシアナのドールが待つ』って書いてあった。ガレくん、お母様を捜してるの……?

ガレ「…………。うん、そう。母を捜し出すのは、おれが病院を出たら必ずやりたいことだったから」

ソニア「お母様は、ガレくんが最初に入院した頃に居なくなっちゃったんだよね……?」


ガレ「うん。母は酒場の貧しいシンガーで、その頃タチの悪い客に言い寄られてた。だから、具合の悪かったおれを病院に預けて、どこかに身を隠したんだと思います」

ソニア「その後、お母様から連絡は……?」

ガレ「ありません。でも、おれは今でも母を見れば母だとわかる自信があるし、母もおれだと気づいてくれると思う。そのために、髪も切らなかった。病院では、処置の邪魔になるから短くされそうになったりしたけどね」


ソニア「……うん。小さい頃のガレくんは、女の子の恰好をしてたんだもんね?」

ガレ「そう。それが母とおれのふたりだけの、他愛ないおふざけだった。母は女の子が欲しかったらしくて、おれによくドレスを着せたんです。おれも面白がって遊んでた。おれが女の子の恰好してたことを知ってるのは、母の他には数人だけ。『フェリシアナのドール』という言葉を見れば、母はすぐおれだと気づくはずなんだ」


ガレはそこで口をつぐみ、まじめな顔をしてこう言いました。

ガレ「おかしいですよね?」

ソニア「…………?何が?」

ガレ「もう大人なのに、血眼で母親を捜してるなんて」

ソニア「おかしくない」

ガレ「……うん、ありがとう」


ソニア「それで、広告を見たシムから何か情報はあった……?」

ガレ「じつは、あったんです。むかし母が歌を教えてた、タチアナという女性から連絡があって。この前、サンマイシューノで会ってきたんですよ。タチアナはあの頃、母の衣裳や、子供だったおれのスカートを繕ったりしてくれてたんです。懐かしがってくれた。ただ、母が今どこにいるかは知らないと言ってました」

ソニア「そう……」


…………。
本当は、バーでタチアナさんに言い寄られたり(?)したのですが、余計な心配はさせたくないらしく、それは黙っているガレくんです……。

ソニア「何か、わたしで力になれることがあったら言ってね?あと、お母様の手がかりが見つかってどこかに行く時は、誰かに言って?ブルーノさんも心配してた。勿論、わたしも。ブルーノさんに言いづらかったらわたしにでもいいし、ハンナちゃんでもいいから」

その言葉に、ガレは透明な笑みをうかべて……


ガレ「うん、ありがとう。ソニアお嬢様……」


ソニア姉さまも、やっと安心できたようです。
つづきます!



机上の新聞のCCは、

MXIMS

よりお借りしました!
今回の記事内でお借りしたその他のCCについては「MOD一覧」のラベル付き記事をご覧くださいませ。
すべてのMOD・CCクリエイター様に、心より感謝しております!
Thanks to all MODS creators!

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