最近、葉物野菜(特に白菜)がいっぱい食べられてシヤワセな、プレイヤーこと管理人つまり私でございます。お変わりございませんか?
当ブログは現在「長々としたストーリー」をプレイ日記風に連載中です。が、ストーリーのどこから見ても大丈夫だと思いますので、お気が向かれましたら、最新記事とかをのんびりご覧くださいませ。
(前回のお話は、こちらです)
(過去のストーリーの流れは「マジカル旅人世帯」のラベルからどうぞ!)
それでは、本日もまいりましょう!
*
謎の精霊に「あなたの魔力は生まれつきのものか」と問われて、不思議なほど動揺しているロイヤル坊っちゃん。兄・グリフィンは「ロイヤルには、思い出さなければならないことがある」と言います。少々機嫌が悪く、不安定になっているロイヤルと身体を動かし、落ち着かせたグリフィンは、ロイヤルに「話がある」と切り出します。
ロイヤル「グリフィン。何、話って……」
グリフィン「単刀直入に言う。さっきあの精霊が言い出すまで、おれも忘れてたことがある。おまえが、生まれて初めて魔法を使った日のことだ」
ロイヤル「…………!!」
グリフィン「なぜ忘れてたのか、今となっては不思議だ。おれとおまえは、おなじウルハ・エルダーグラスの息子。そしておまえは、おれと違って母親も魔女だ。だが、おまえは魔力を持って生まれなかった。そのことでおまえの母親……シェリー・メイ様は責められ、屋敷を追われそうになった。おまえが2歳の時だ」
グリフィン「おれもおまえも、幼すぎた。大人たちの間にどんな不和があるのかわかってなかった。あたりまえだ。だが、ウルハの妻たち……おれたちの母親同士の対立は、おれたち自身の関係にも影響を及ぼした。おれとおまえは仲が良かったと思うが、時々深刻なケンカをした」
ロイヤル「…………」
グリフィン「そうこうしてるうちに、おれはおれ自身の魔力のことで、親父によって森の家に送られることが決まった。おまえは泣いて別れを嫌がり、たぶん、子供すぎてどうしていいかわからなかったからだろうが……おれに怒った」
ロイヤル「…………」
グリフィン「おまえは暴れに暴れて、ものを投げたりおれの腕に噛みついたり、乳母たちも手をつけられないほどだった。そしておまえはおれの髪をつかんでむしり取り……その数本を、口に入れて飲み込んだ」
ロイヤル「う……」
グリフィン「翌日、おまえはどうしてか、初めて魔法を使った。ちょうど酷いカゼを曳いてたシャリー・メイ様の手におまえが触れると、シャリー・メイ様の咳が止まったんだ。親父は、おまえが魔法を使ったことを大いに喜び……シャリー・メイ様は赦されて、屋敷に留め置かれることになった」
グリフィン「なぜ今日までこのことを忘れてたのか、自分でもわからない。もしかするとおまえは……」
グリフィンは言葉を切り、珍しく躊躇を見せました。が、心を決めて、決定的なことを口にしました。
グリフィン「ロイヤル。おまえは、おまえの魔法で……おれの記憶を消してたのか?」
ロイヤル「やめてくれ」
ロイヤル「頼む、やめてくれ」
グリフィン「わかった」
ロイヤルは顔を覆って、苦しそうに呪いの文句を口にしていましたが、やがて息をついて顔を上げました。
ロイヤル「……そうだった。グリフィンの言う通りだ。おれは魔法が使えなかった。すごくちっちゃかった頃、物心も付かないような頃だけど、そのことがすごくイヤだったのをなんとなく覚えてる。おれは母さんを助けたかった。おれはグリフィンの髪を飲んだ。その通りだ。そしておれは、どうしてかわからないけど魔法を使えるようになった。おれは……おれは、自分がグリフィンの魔法を盗んだような気がしてた。ほんとはずっと、自分がドロボウみたいな気がしてて、グリフィンにそれを忘れてほしかった」
グリフィン「…………」
ロイヤル「だから……だからグリフィンは、今日まで忘れてた……のかな?知らないうちに、おれが忘却の魔法を掛けてしまってた……のかな?そしておれ自身も逃げて、自分のしたことを忘れたのかな……?そのほうがラクだから……」
グリフィン「わからない。あまり自分を追い込まないほうがいい」
ロイヤル「……ごめん。悪いけど、ひとりにしてほしい」
グリフィン「わかった」
そう言って、グリフィンは静かに立ち去りました。
ロイヤル「はあ……」
ロイヤルの全身から力が抜け、疲れ切ったため息が吐き出されます。
ロイヤル「なあ、プレイヤー……。本当は自分が思うような自分じゃなかった、なんてこと、ほんとにあるんだな……。おれは自分のしたことを忘れて、無邪気な弟で居たかっただけなのかな……?才能のある魔法使いで居たかったのだけなかな……?でも、おれがグリフィンの呪いを解きたいのは、本当なんだ……」
消え入りそうなロイヤルの言葉を聞きながら、プレイヤーはどう答えていいかわからず、頷いて見守るしかないのでした……。
つづきます!
*
本日のポーズは、「幼児ロイヤル」→自作。
そして、現在版ロイヤルの素敵なポーズ(最後のSS)は、
新生まるきぶねスローライフ 様
よりお借りしました!
すべてのMOD・CCクリエイター様に、心より感謝しております!
にほんブログ村
0 件のコメント:
コメントを投稿